俳人・小津夜景のエッセイ集『いつかたこぶねになる日』が10月26日(木)に文庫として刊行される。
同書は、小津自身が翻訳した杜甫、白居易、夏目漱石、徐志摩ら古今東西の漢詩を、日常で出会う雑多なテーマに取り交ぜて綴った全31編のエッセイ集で、2020年に素粒社から刊行され版を重ねていた。
南フランス・ニース在住の小津夜景は、2013年に『出アバラヤ記』で攝津幸彦賞準賞、2017年に句集『フラワーズ・カンフー』で田中裕明賞を受賞。谷川俊太郎、池澤夏樹、江國香織らの評価も受け、今回の文庫化にあたっては江國香織が推薦コメントを寄せている。
心愉しいこの本を読んでいると、はるか昔に降った雨が、きりもなくいま窓を濡らすみたいだ。
江國香織