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SE SO NEONは過去ライブのリベンジ
続くSE SO NEONは、韓国出身のスリーピースバンド。僕が彼らのライブを見るのは去年の『BiKN shibuya 2023』に続き2度目だ。タイトかつパワフルなカントのドラムの上で、ルート音を回避しながら広がりを出すパク・ヒョンジンのベース、シンプルだがヒネリの効いたコード進行に、ジェーン・バーキンをパンキッシュにしたようなファン・ソユンのハスキーな歌声が重なる。例えば“Go Back”のような、中期ビートルズにも通じるサイケデリックな楽曲はBlonde Redheadをも彷彿とさせ、そういえば(Blonde Redheadの)カズ・マキノも、「教授は何かと私を気にかけてくれていた」とインタビューで話してくれたな……と不意に思い出した。


「実は、坂本さんが初めて観に来てくれたライブは私たちにとって最悪の内容で……」と苦笑するファン・ソユン。「本当に恥ずかしかったんですけど、今日は坂本さんの前でもう一度演奏できる機会だと思ってやって来ました」と告げると、オーディエンスの温かい拍手と歓声が響きわたった。「今制作中のアルバムは、坂本さんから学んだことを詰め込んだ内容なので、ここにいる方たちには是非とも心に留めておいてほしいです」と続けて近況を述べ、新作への期待を煽った。
