グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。
8月29日は、DJユニット「台北コーリング」のyukiさん、smoky kaoさんからの紹介で、架空のCMソングを作るユニット「キシリ徹」のやなせ京ノ介さんが登場。耳に残るCMソングの作曲法や、CMソングをジャンルとして盛り上げたいという熱い思いをお聞きしました。
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「架空の企業」の商品会議から参加して、曲に落とし込む
タカノ(MC):架空のCMソングってどういうこと? ということからお聞きしたいですね。
Celeina(MC):やなせさんは、もともと音楽活動はされていたのですか?
やなせ:はい。バンド活動をしてそこで曲を作っていましたが、紆余曲折あり、現在の活動にいたります。
タカノ:CMソングに興味を持たれたきっかけは何でしょうか?
やなせ:活動していたバンドも音楽性が広く、色々とやっていたので、音楽を雑食に聴いていたのです。2014年頃に、小林亜星さんのアルバムを聴いたのですが、それが62曲もCMソングが収録されているアルバムだったんですよ。それを聴いていたら楽しくて、俺もやってみたいと思ったんですよね。ただ、CMソングは依頼主がいないと作れない、という壁にぶつかってしまい、そこで考えて、依頼する企業や商品も想像して架空のものにしてしまえばいいんじゃないかと思ったことが、この活動を始めたきっかけです。
Celeina:今、いたって真面目にお話ししてくださっていますが、やなせさんはかなり尖っていますね。
タカノ:なかなかぶっ飛んだ企画でおもしろいですね。依頼主も架空という想定なんですよね?
やなせ:想定というか、架空の依頼主から依頼をいただいています。
Celeina:想定じゃなくて、ちゃんと依頼をもらっているということですよね。
タカノ:依頼主からは、どういうオーダーが来ることが多いですか?
やなせ:僕は架空の企業の商品会議にも入らせていただいているんですが、やっぱり「他社にはない魅力をCMソングで出したい」ということで依頼をいただくことが多いですね。
Celeina:ちなみに、競合他社も架空の企業なんですか?
やなせ:競合他社は、架空のものもあれば実在している企業もあります。ちゃんと業界研究をして、他社にはない価値を出して曲に落としこむようにしています。
タカノ:やなせさんのCMソングを聴いてみたいです!
やなせ:ごちゃごちゃ言うより、聴いてもらったほうが早いと思うので、持ってきました。
タカノ:どんな企業のCMソングですか?
やなせ:ぽん酢にあらかじめ、みょうがが入っている架空のぽん酢『味那十(みなと)みょうがぽん酢』のCMソングです。
Celeina:素晴らしい!
タカノ:このCMソング、架空じゃなくて実在していますね!
やなせ:僕も実在していると思っています。
Celeina:めちゃくちゃいいですね。一度聴いただけで、もう覚えましたよ。CMソングって覚えてもらったり、口ずさんでもらうことが1番大事ですよね。
タカノ: CMソングあるあるじゃないですが、これまでにあるCMソングをやなせさんの中にインストールされていて、色んなパターンの引き出しがあるということですよね。
やなせ:はい。家で仕事している時や勉強している時は、ずっとCMソングの動画を流しているので、染みついていますね。
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脳みそから産地直送。ひらめきでサビを作る
タカノ:CMソングを作る時に大切にされていることはありますか?
やなせ:脳みそから産地直送するということですね。僕は商品名や企業名を聞いたら、0秒でサビを作るんですよ。
タカノ:なるほど。変に考えこまないで、作るということですね。
Celeina:直感に委ねると。
やなせ:おっしゃるとおりです。パッとひらめいたメロディーほど、覚えやすいんですよね。その分、録音やアレンジに時間をかけて、ひらめきに説得力を持たせるところがこだわっているところです。
タカノ:現在、制作された架空のCMソングは、何曲ぐらいあるんですか?
やなせ:今は68曲ぐらいです。
タカノ:ということは、これまでに68企業からオファーがあったんですか?
やなせ:そうですね。68の企業からオファーをいただいた架空の実績があります。
Celeina:例えば、どんな企業さんから依頼を受けたんだけですか?
やなせ:1番最初にオファーをいただいたのが、「〜60歳からの美容〜エンドレスビューティーマネジメント小柳美容グループ」です。
Celeina:注釈、これは架空の企業です(笑)。
タカノ:美容関係もあれば、食品関係の企業もあると。
やなせ:幅広く依頼をいただいております。
タカノ:さらに架空のCMソングを作っていたら、実際にCMソングのオファーもきたそうですね。
やなせ:はい。 2020年頃から実在の企業、団体、番組などから依頼をいただきまして、実在の方もこれまで15曲作っております。
Celeina:すばらしいですね。着実に実績もつけていらっしゃるという。
やなせ:まあ架空の実績も実績なので。実在の実績と架空の実績があるというのが面倒くさくて、すみません(笑)。
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CMソングというジャンルを盛り上げたい
タカノ:今後の目標は、どんなことを考えていますか?
やなせ:CMソングというジャンルを盛り上げたいという想いがあります。HIPHOPやポップスみたいな感じで、みんながCMソングをわざわざ聴くような世の中になってほしいんです。
タカノ:1ジャンルとして、サブスクにもあったりとか。
やなせ:そうですね。そこにジャンルとして、CMソングもあるみたいな。
Celeina:でもキャッチーな音楽を作ることって、音楽を知れば知るほど難しいと実感することが多いです。そんな中で、CMソングって究極のキャッチーさを追求したサウンドだから、そういう意味で音楽的な価値が非常に高いということは納得です。
やなせ:まさにそのとおりです。
タカノ:大サビが何秒間に詰まっているという感じですよね。
やなせ:大サビの連発ですよね。
タカノ:音楽的な技術がすごく必要ですよね。
Celeina:やなせさんが培ってきた音楽経験があるからこそ、この活動がやっていけるんですね。
やなせ:ありがとうございます。
タカノ:ちなみに「キシリ徹」のYouTubeチャンネルがあって、架空のCMソングがたくさん聴けるそうですね。
やなせ:はい。「キシリ徹」で検索していただくと、60曲以上ございますので、どんどん聴いてください。登録者数ももうすぐ1000人行くので、キリ番を踏んでください。
Celeina:「FIST BUMP」、本日は架空のCMソングを作るユニット「キシリ徹」のやなせ京ノ介さんをお迎えしました。ありがとうございました。

GRAND MARQUEE

J-WAVE (81.3FM) Mon-Thu 16:00 – 18:50
ナビゲーター:タカノシンヤ、Celeina Ann