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downtの歩みとこれから。ジャンルを問わず、「音楽」に近づいていくこと

2024.4.18

#MUSIC

作品を作るために生まれたdownt。過去作3枚を振り返る

こうして2021年3月に結成に至り、同年10月にはセルフタイトルの1stアルバム『downt』をリリースされています。自分たちの世界観や方向性を提示する点で重要なスタートだと思うのですが、どういった作品を目指していたのでしょうか?

河合:まずはレコーディングをしようと思って出しただけ。個人的には、当時のシングル主流の流れに疑問を感じていた点もありましたし、コロナ禍だったのでポンと出す方が良いかなと。ファーストアルバムが良くなくとも大好きなバンドがたくさんいるので、まずは1枚アルバムとして出すことが優先でした。

―富樫さんは「作品を作りたい」という思いからメンバー募集をして、ようやく形として世の中に産み落とすことが出来たことで、大きな喜びもあったと思います。

富樫:もう感無量でしたね。レコーディングも初めてでしたし、プリプロの存在も知らない状態だったのが、アレンジを通じて自分で作った曲の何倍にも良くなって。形になることの面白さを体感しました。

河合:僕も喜びはありましたが、新しいことは一切していないと思っていて。今まで自分がやってきたバンドで得たエッセンスを詰め込んだ感覚だったので、よくあることを普通にやった感じでした。

2作目の『SAKANA e.p.』(2022年6月リリース)は、結成してすぐに制作した『downt』以上にバンドとしてのこだわりやテーマがあったように感じているのですが、いかがですか?

富樫:今まで自分のルーツにEMOが全くない状態だったので、色々と教えてもらっていたら変則チューニングにハマってしまって。そのチューニングで作った1枚ですね。2枚目からはレコーディングをチェックしてくださる方もいたり、今作も使わせてもらったツバメスタジオで収録したりと、音も試行錯誤できたかなと。

河合:先にレコードに使われた魚のジャケットがあったんです。

―『ANTHOLOGY』(2022年にリリースされた編集盤LP)ですね。

downt『ANTHOLOGY』

河合:そうですね。気に入っていたその写真をジャケに使おうと決めて。当時、くだらない1日やANORAK!、とがるとかとライブをする中で、その影響を受けて富樫が「変則チューニングでやってみたい」と言っていたので作り始めました。結局魚のジャケはEPじゃなくてレコードの方になってややこしくなりましたが。

個人的には、進化させたいとはあまり思っていなくて。音源を作るために集まったバンドなので、空気感的には『downt』を出した時点で1回終わったような気持ちでした。やりたいことを増やすために思いついたことに挑戦する中で、富樫から「EMOの上澄み」みたいなフレーズが出てくるようになって、合わせるのには苦労しました。

―第2章の第1話のようなアルバムということですかね。

河合:そういうことにしましょう。

―第2章とも繋がりますが、『SAKANA e.p.』のリリース後は東名阪ツアー『Look a Ghost Tour』の開催や『FUJI ROCK FESTIVAL ’22』への出演など、作品を作るだけでない活動が広がってきて、課題やビジョンもあったと思うのですが。

河合:何もなかったですね。

―やりたいことをやる、結成時の感覚が続いていたということですか?

河合:『SAKANA e.p.』の後は、EMOやピロピロした曲に飽きてきていて。その感覚で作りたい曲があったんですが、イメージもなかなか共有できなくて『Ⅲ』(2023年6月リリース)の前後は苦戦していました。

富樫:何が違うのかが分からなくて。ずっと悩んでいましたね。

河合:“13月”ともう1曲に長い時間をかけることで、バンドのスタイルを構築したかったんですが上手くできなくって。「これが俺たちのスタイルだ」と言うにはあまりにも狭すぎると思っていました。だから、バンドでこれがやりたいというのはないですね。最初から変わらず、作品を作りたい一心でやっているので。

―それは今もですか。

河合:作品制作に軸を置いているのは、活動がしやすいのが理由で。今までは他のバンドやシーンのことを考えている暇があるなら曲を作ろうと思っていましたが、最近はそれを考えることで活動がもっと面白くなるなら考えていくのもいいのかなと。

―ロバートさんはいかがですか?

ロバート:もちろん僕もやりたいことをやっていますが、2人に比べると「これがやりたい」という強烈な思いが弱い気もしていて。

やっている方向は間違っていないとは思いつつも明確に言語化できていない状態なので、より追究しなきゃいけないと“13月”を作る中で思うようになりました。

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