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細野晴臣は2人にとってどんな存在? 「気づいたら手のひらの上で踊らされている」
―2人がシャッポとして活動するようになったのは、それこそ細野晴臣さんの助言も大きかったみたいですね。
福原:はっきりとしたことは言われてないけど、気づいたら手のひらの上で踊らされてる、みたいな感じですね(笑)。「絶対一緒にやりなよ」って感じじゃないんだけど、気づいたらバンド名をつけてもらったり、常に近くにいて、転がされてるなって。
細野:いつの間にかバックバンドもやってるし。
―現在、細野晴臣さんはそれぞれにとってどんな存在だと言えますか?
福原:僕にとっては……「友達のおじいちゃん」になりましたね。もしくは「自分のおじいちゃん」くらいの感覚かもしれないです。僕は小さい頃からおじいちゃんがいなかったので、「おじいちゃんがいたらこんな感じかな?」って思えるぐらいにはなったかも。
仕事で接することも多くなって、やっぱりすごいなと思う瞬間ももちろんあります。でも前はもっと偉大な人というか、1940年代の音楽の話ができるし、それこそ師匠っぽい気持ちも芽生えなくはなかったんですけど、今はもう……友達のおじいちゃんって感じですね。
細野:僕はその逆というか、もともと家での姿しか見たことなかったので、前は「ぬぼー」っとしてるおじいさんというか(笑)、ライブも観には行ってたんですけど、寝ちゃったりして。
でも最近になって、音くんから歴史を聞いたり、一緒に音楽をやるようになったりして、本当にすごい人なんだなって。ここまでのことをやってて、孫にその話をしないのもすごいというか、自慢っぽい部分も一切なくて。いまさらですけど、リスペクトの念が生まれつつある感じですかね。

ー音くんと出会う前からテクノが好きだったのも、辿ってみればYMOがいるわけですよね。
細野:そうですね。っていうか、どの音楽を辿っていってもちらつくので。
福原:ロックをやろうが、アンビエントをやろうが。
細野:逃れられない部分はあるかもしれない(笑)。