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祖父がどういうことをやっていたのか、どういう影響があったのかを勉強する感じでした。(細野)
―音くんは結果的に細野家のみなさんと仲良くなり、悠太くんのお母さんから悠太くんにも会うことを勧められて、大学のサークルの新歓に遊びに行ったそうですね。悠太くんは最初「やばいやつが来た」と思ったそうですが(笑)、そこから仲良くなって、今は音くんのことをどんなふうに見ていますか?
細野:最初からすごい面白いやつだなとは思ってたんですけど、最近は昔以上にノリがあってきたというか、日常的に面白いと思うものが似通ってきた気がします。最初は家に通い詰めて、ずっと音楽の話を聞いたりしてたので、「音楽を教える人と教わる人」みたいな関係性だったけど、今は普通に友達になってきた感じがしますね。
ー悠太くんは当時は古い音楽はあまり聴いてなくて、それこそ細野晴臣さんの音楽のことも音くんから教わったそうですね。
細野:そうですね。
福原:最初会った頃は結構不思議でした。「あのおじいちゃんとは全く関係ない」みたいな、距離が遠いというか、そのスタンスが今より強かった気がします。
ー音くんと出会う前はどんな音楽を聴いていたんですか?
細野:テクノとかハウスが好きでした。あとは高校のときにジャズ研に入って、そこからベースを始めたので、その流れで日本のジャズフュージョンみたいなのを聴いたり……でもそこまでちゃんと興味があったわけじゃないというか、掘ったりとかはあんまりしてなくて。
ベースも、ジャズ研に一緒に入った人たちの中でベースだけいなかったから、「おじいちゃんもやってたみたいだし、やってみるか」って。だから最初は消極的な始まりだったかもしれないですけど、そこからだんだん好きになっていきました。
―音楽も楽器も好きではあったけど、そこまで深掘りはしてなかったところに音くんが現れて、話を聞くうちによりのめり込んでいったと。
細野:まさに、そういう感じでした。本当に歴史の授業みたいな感じで、自分の祖父がどういうことをやっていたのか、どういう影響があったのかを勉強する感じでしたね。
