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旅するミシン店・植木ななせが店名に込めた想い

2023.8.2

#OTHER

グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。

7月5日は、ときわ書房志津ステーションビル店の店長・日野剛広さんからの紹介で、イラストレーターで「旅するミシン店」の店主・植木ななせさんが出演。手づくりのブックカバーも人気の植木さんに、手づくりバックの制作・販売を始めたきっかけや、店名の由来、工房がある谷中という街の魅力などについて伺いました。

ゆる可愛い動物の日常をデザイン

Celeina(MC):植木さん、2003年8月から動物イラストをモチーフにした手づくりバックの制作・販売を始められたということで、このきっかけは何だったんですか?

植木:手づくり市に出そうと思ったのがきっかけだったんですね。最初に出したのは、板橋区立美術館のアートフリマっていうところで。

タカノ(MC):はい。

植木:そこで手づくりのものを売ったんですが、やっぱり美術館に来る人なので、そういうのに興味がある人が多くて。目の前で売れてくのが楽しくって、それで週末、手づくり市に出すようになりました。

Celeina:元々、お裁縫がお得意だったんですか? それとも、お店をやりたかったとか?

植木:何かを作るのは好きですね。たまたま布だったんですけど。父がミシン屋をやっているので、ミシンを家で使ってたりはしていましたし、家族も親戚も割と作るし、作ることが得意だったりしたのもあるかもしれないですね。

Celeina:なるほど。そこから手づくりブックカバーを作られるようになって、その実店舗もオープン。

植木:ブックカバーを作るぞ! と思って作った訳ではなくて。本を読んでたら、たまたまブックカバーの作り方が載っていたので、作ってみたんです。それをまた別の手づくり市で出したら割と好評だったので、需要があるんだと思って続けて、今日に至ります。

タカノ:へえ。今日お持ちいただいてるんですよね。すごい素敵な。

Celeina:絵が超可愛い。

植木:消しゴムはんこです。

Celeina:すごい! お裁縫の才能もあるけど、消しゴムはんこまで。

タカノ:イラストが、皆さん可愛いんですよね。

Celeina:ゆる可愛いというか。

植木:リバーシブルで使えるので裏地もいろいろと。

タカノ:裏地も素敵なんですよ。いろんなパターンがあってね。花柄だったり、猫ちゃんがたくさんいる柄だったり。

Celeina:コアラ、超可愛いな~。私、コアラ大好きなんですよ。コアラがTシャツ畳んでる(笑)。

タカノ:こういうシチュエーションやポーズは、どうやってアイデアを出しているんですか?

植木:やっぱり日常生活がいいかと思って。洗濯物とかアイロンがけとか、お鍋洗ったりとか。そういうのを動物がやったら面白いかなと思って。

タカノ:表情が、すごくいいです。

植木:あんまり人気ないんです(笑)。

Celeina:えー! でもこれ、何が好きかによりますよね。

植木:そうなんです。

Celeina:ブックカバーのサイズもいろいろあって、本だけじゃなくて教科書にも使えたりとか。

タカノ:手帳もいいですよね。

植木:最初は文庫からだったんです。本来は、一番需要があるのが文庫サイズですから。で、文庫サイズを出してると、お客さんから、もうちょっと大きいサイズないですか? って言われて。それから、だんだん大きいサイズを作って、最近は、洋書サイズを作ったりとか。一番大きいのはB5判で、いわゆるハウツー本とかIllustratorの使い方とか。

タカノ:A5判のに「地球の歩き方」って書いてあるんですけど、『地球の歩き方』用ですか?(笑)

植木:マニアックなやつですね(笑)。

タカノ:『地球の歩き方』に、このブックカバーをかけて、一緒に旅したい(笑)。

Celeina:すごくいいですね。

植木:ありがとうございます。これもリクエストがあって。最近、『るるぶ』とか『まっぷる』のサイズのも一応、作って。

Celeina:素敵。旅って、たまに心細くなったりするじゃないですか。そんなときに、ほんわかするイラストの描いてある、いつも使ってるブックカバーがそばにいてくれたら、なんか温まりますよね。欲しい!

タカノ:あと、会話が生まれそうじゃない。旅先で「これ何?」っていう。

本が好きな人が集まる街・谷中の工房

Celeina:こんなブックカバーもたくさん販売されている実店舗「旅するミシン店谷中工房」があるということで。谷中にあるんですよね?

植木:そうです。工房って言ってますけど、家で作ってます。

タカノ:「旅する」っていうのは、どういうことなんですか?

植木:本を持って、旅するためのものっていう意味もあります。

タカノ:地球の歩き方だ。

植木:そうです。一応、旅のお供になるものを中心に考えて、更に実用的なものを作るっていう。ブックカバーがなくても読めるんですけど、それでも、やっぱり何かをつけて読みたいって言ってくださる方がいらっしゃるので、やりがいはあります。本が売れないって言われて、昨日、日野さんも厳しいって仰ってましたけど、谷中にいる分には、あまりそれを感じないっていうか。やっぱり本が好きな人が集まる街で、古本屋さんも多いので、ちょっとニッチなものを求める方も多いし、手づくり市と客層もちょっと似てるんですよね。場所が違ったら、私達も、お店をやっていけるかどうか。谷中だからっていうのは、あるかもしれないです。

タカノ:このブックカバーをつけて持ち歩きながら、谷中をぶらぶらお散歩とか、楽しそうでいいですよね。

Celeina:谷中って、最近、外国からの観光客も多いんですよね。

植木:多いです。コロナ前から多かったんですけど、コロナになって少なくなってたのが、最近また増えてきて。言葉を聞くと、ヨーロッパ系の人が多いですね。団体じゃなくて、バックパッカーとか、家族連れ、個人旅行の人がまず多いです。やっぱり、ちょっとコアな方。

タカノ:最近、ちょっと行けてないんで、また行きたいです。

植木:楽しいと思います。

Celeina:行ってみたいですね。それでは、ここで1曲、植木さんにこの時間にラジオで流したい曲を選んでいただきました。なんでしょうか?

植木:はい、The Beatlesの“Tomorrow Never Knows”です。選曲理由は、夕方に聴く曲っていうことで。訳すと「明日のことは誰もわからない」ですけど、とにかく自分が平凡な人間に思える曲で。何十年も前に作った曲とは思えない、聴いてて不思議な気持ちになる曲で、夕方にいいんじゃないかと思いました。

アビイロード四兄弟とリヴァプール四兄弟

Celeina:植木さん、さてはビートルズ好きですか?

植木:父が聴いていたので、子供の頃から聴き覚えのある曲が多いのと、夫もなかなかマニアックな感じでビートルズが好きなので、それで鍛えられて(笑)。

Celeina:だって、この旅するミシン店さんのTwitterのヘッダー、見てください。

タカノ:『Abbey Road』ですね。猫ちゃんアビイロード。だって一番前の猫ちゃんが、猫にポケットってあるのかな(笑)。ポケットに手を突っ込んでるんですよ。ジョン・レノンだよ、これは完全に。

Celeina:可愛い。このキャラクターが「リヴァプール四兄弟」ですか?

植木:それは「アビイロード四兄弟」。

Celeina:なるほど(笑)。

タカノ:アビイロード四兄弟も、ブックカバーとかあるんですか?

植木:ブックカバー、ちょっと前は作ってたんですけど。リヴァプール四兄弟も、今は作ってないんですが、その代わり他の猫があります。猫のシャーロックとか。あとは、都市名がキャラクター名になってるのとか。

Celeina:私の推しのコアラは?

植木:ケアンズ。

Celeina:ケアンズ! オーストラリア! 可愛い~。

タカノ:そういうことなんですね。

Celeina:そういえば植木さん、7月にイベントに出展されるということで。

植木:そうなんです。ジュンク堂書店池袋本店さんの9階のギャラリースペースで、今月7月19日から来月8月17日の約1ヶ月間、生物と化学をテーマにしたイベントを開催しますので、よかったらお越しください。

タカノ:どういう内容なんですか?

植木:構造式をモチーフにして絵を描くような。例えば、レモンの構造式があったら、カエルがレモンに寝そべってるとか、そういう感じで、絵と構造式を組み合わせたり、フェーン現象を絵にしたり。あと、光合成とかを絵にしたりとか。ハードルが高いんですけど、今は、それで切羽詰まってるところも(笑)。

タカノ:絶賛制作中(笑)。

植木:という感じですね。

タカノ:イラストの展示っていうことですか?

植木:グッズ販売です。ブックカバーを中心に、エコバックとか手描きの一点ものを、結構、並べますね。

タカノ:改めてね7月19日からジュンク堂書店池袋本店で開催される「旅するミシン店 生物と科学の時間」ですね。こちら、ぜひ、皆さん足を運んでみてください

Celeina:さあ「FIST BUMP」、グータッチでつなぐ友達の輪ということで、お友達をご紹介してもらっているんですが、植木さんがご紹介してくださるのはどんな方でしょうか?

植木:古道研究科で、観察したり、古道の写真を撮ったり、猫の写真も撮ったり、あらゆる知識を持ってるちょっと面白い人で、荻窪圭さんです。

タカノ:古道っていうのは?

植木:古い道です。うちの店の前も、古道だよって教えてくれたんですが、要するに、暗渠とかそういうものです。ここは昔、川だったよとか、ここは山を切って道にしたところだからとか、一緒に散歩すると、すごい楽しくなって。さらに、猫も手なずけて(笑)。

Celeina:多岐にわたる活動されてますね。

タカノ:一言で表すとどんな方ですか?

植木:縁側で猫じゃらししてるのがとっても似合う人です。

Celeina:いいですね。ありがとうございます。明日はフリーライターの荻窪圭さんにつなぎます。本日お迎えしたのは、イラストレーターで旅するミシン店の店主、植木ななせさんでした。ありがとうございました。

植木:ありがとうございました。

GRAND MARQUEE

J-WAVE (81.3FM) Mon-Thu 16:00 – 18:50
ナビゲーター:タカノシンヤ、Celeina Ann

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