ぺぺぺの会による政治イデオロギー批評演劇『破恩 -pa-own-』が、11月5日(木)から10⽇(⽕)まで京都・アンダースローで、11月19日(木)から22日(日)まで東京・早稲田小劇場どらま館で上演される。
ぺぺぺの会は、詩人・劇作家の宮澤大和を中心に、詩の言葉と批評性をいかした演劇を創作している。近年はロシアの劇作家であるアントン・チェーホフの戯曲と現代社会の問題を重ね合わせ、取材やリサーチを通じて生活と経済や政治のつながりを問い直す作品を発表。2025年には新NISA批評演劇『悲円 -pi-yen-』が『CoRich舞台芸術まつり!』の最終審査にノミネートされた。2026年からは東京と京都の2拠点で活動を行っている。


『破恩 -pa-own-』はチェーホフの『桜の園』と現代の政治思想をかけ合わせ、それぞれの「守りたい」という思いが入り乱れる土地売却騒動を描いた新作長編。婚約者の実家が所有する葡萄畑に持ち上がったスキーリゾート開発の話をめぐり、保守やリベラル、新自由主義、環境主義など、異なる思想や立場を持つ人々へのリサーチから生まれた、恩と利益と信念が絡み合う物語が展開される。
作と演出を手がけるのは宮澤。出演には、佐藤鈴奈、熊野乃妃、酒井信古(人間座)、細江祐子、池川貴清、山本麟、坂口修一が名を連ねている。
また、原作で土地が競売にかけられる描写にちなみ、観客がチケットに値段をつける『オークションチケット』を10月31日(土)まで、3のつく日の21時に実施中。さらに、異なる政治思想を持つ人と対話する『右往左往読書会』、創作の裏側を伝える『ペルマガ』などの関連企画も予定されている。詳細は公演ページにて確認可能だ。

ぺぺぺの会 政治イデオロギー批評演劇『破恩 -pa-own-』

〈京都公演〉
公演期間 2026年11⽉5⽇(⽊)〜11⽉10⽇(⽕)
会場 アンダースロー
〈東京公演〉
公演期間 2026年11⽉19⽇(⽊)〜11⽉22⽇(⽇)
会場 早稲⽥⼩劇場どらま館
原作 アントン・チェーホフ『桜の園』 作・演出 宮澤⼤和
出演 佐藤鈴奈、熊野乃妃、酒井信古(⼈間座)、細江祐⼦、池川貴清、⼭本麟、坂⼝修⼀
舞台美術:結城真央(あまい洋々) ⾳響:森永恭代(サファリ・P) 照明:緒⽅稔記(⿊猿) ⾳楽:れとろみらい ⾐装・振付:熊野乃妃 舞台監督:村⽥瞳⼦(⽩いたんぽぽ)、⿊澤多⽣(⻘年団/ウンゲツィーファ) プロデューサー:⽯塚晴⽇ 制作助⼿:⻑野慎平、吉原有美歩 制作経理:佐藤鈴奈
助成:アーツカウンシル東京[東京芸術⽂化創造発信助成(単年助成)]芸術創造活動、芸術⽂化振興基⾦
制作⽀援:京都芸術センター制作⽀援事業
主催:ぺぺぺの会
【登場⼈物】
・良夫ちゃん タイプ:むしそう/無思想
【出演:坂⼝修⼀】
⻨の伯⽗。葡萄畑をたたもうとするが踏み込めず、決断を後にまわし続けている。
できれば波⾵たてないで、おんびんに暮らしたいだけなのに。
・⻨ タイプ:えっきょう/越境
【出演:熊野乃妃】
ワーキングホリデーのビザが切れてイタリアから帰ってきた、⼩池家の孫娘。⼈⽣⼀回きり。どこにでも⾏けるし、やりたいことをやれる。やろうぜ!
・江藤くん タイプ:しほん/資本
【出演:⼭本麟】
東京からやってきたデベロッパー。⻨の婚約者。⼩池家含め⼀帯の⼟地を活⽤してスキーリゾート開発をめざす。
売りどきも買いどきも逃さない。競争を勝ちぬくために⾒きわめる。
・寺⽥ タイプ:とうき/投機
【出演:池川貴清】
株式投資で⼤失敗して地元に帰ってきた。多⽅⾯に借⾦があるから、すぐにでも⼟地を売りたい。思想よりもカネの匂いで動くぞ。クンクンクン。ここ掘れワンワン。
・⼩池さん タイプ:どちゃく/⼟着
【出演:細江祐⼦】
良夫ちゃんの⺟、⻨の祖⺟。⼝ぐせは「ウチは畑をやめるつもりはないからね」。近頃、もの忘れがはげしい。
先祖だいだい受け継いでいる⼟地が、⾃分のだいで絶えてしまったらご先祖様にあわせる顔がネェ。
・⾜⽴さん タイプ:てんかん/転換
【出演:佐藤鈴奈】
みらいのために太陽光発電を推進する事業家。環境問題のロビイスト。
ちきゅうレベルの課題を解決するためにチェンジ。この町であたらしい未来のカタチをつくっちゃう。
・ともひろ タイプ:こっか/国家
【出演:酒井信古(⼈間座)】
信⽤⾦庫職員。「北海道の⽔と⼟地を守る会」事務局⻑兼会計兼監査。この町で、愛する⼈をいちずに待ち続けている。
あたり前の⽣活を、あたり前に守るために、⾃国ファーストでいこう。
【あらすじ】
婚約者の実家が所有する広⼤な葡萄畑!
⼀帯の⼟地が買い上げられてスキーリゾートとして開発されるという確かなうわさを聞きつけた。
うわさが本当ならこれ以降、
これ以上にウマい話はない。
⼀念発起し会社を辞めた、僕は愛する⼈、
これから⽣まれくる家族のために利益を上げようとするが、
そこに⽴ちはだかる政治思想、⼈々の⽣き⽅、信念という名の固執……
何もかもしゃらくせえ。
カネにならないものに価値はない。価値がないものに意味はない。
そういう厳格な業界で、
今⽇まで⽣きてきたんだ。きっとこれからも、
守りたいものを守るために。
【『破恩-pa-own-』公演関連企画】
・オークションチケット
原作「桜の園」が競売にかけられる描写にちなんで、お客様が作品に値段をつけることができるオークションを実施します。8⽉3⽇から10⽉31⽇まで、3のつく⽇の21:00に実施します。
・右往左往読書会
右へ、左へ、迷うための読書会
全6回を通して、「右寄りの本」と「左寄りの本」を読み、右へ、左へ、⾏ったり来たりしながら、「右」「左」という区分や⾃分⾃⾝の⽴場を問い直し、異なる政治思想を持つ⼈と対話する場をつくります。
・ペルマガ
作演出:宮澤による、右翼の⼈への取材ルポ、右往左往読書会レポート、創作⽇記、未公開エッセイなど、『破恩-pa-own-』が⽣まれるまでの思考と記録をお届けします。
※詳細は公演ページにて確認可能。