クリエイティビティの国際的なアワードであるD&AD賞の、2026年度受賞結果が発表された。
同アワードは、ロンドンに拠点を置く非営利団体D&ADが運営する、国際的でデザインと広告の卓越性を讃える最も影響力のある賞のひとつ。各部門で、最高位のBlack Pencilをはじめ、Yellow、Graphite、Wood、Whiteの各種ペンシルが授与される。
今回は過去最多となる89カ国から応募が集まり、5万点を超えるエントリーの中から、46部門で計573本のペンシルが授与された。最多受賞国はアメリカの235ペンシル。次いでイギリスが184ペンシルとなった。

アジア圏で際立った成果を見せたのがシンガポールで、合計11本のペンシルを獲得し、そのうち5本が上位賞のイエローペンシルとなった。イエローペンシルの獲得数ではカナダと並んで世界3位タイとなり、アメリカ、イギリスに次ぐ位置につけた。D&ADはこの結果を、シンガポールの国際的なクリエイティブプレゼンスの高まりを示すものと位置づけている。日本国内からも、ゼスプリキウイやニッカウヰスキーなどの広告にペンシルが授与された。
部門別では、カルチャー分野が2026年に最も大きく伸びを見せ、応募数は前年比49%増を記録した。新設された「スポーツエンターテイメント」「カルチャーインフルエンス」「ブランドトランスフォーメーション」の3カテゴリーには、それぞれ10本、8本、9本のペンシルが授与された。


受賞作品およびショートリスト作品はD&AD公式サイトにて公開中。9月に開催される授賞式では、D&AD Rankingsおよびブラックペンシル受賞作品が発表される予定だ。また、D&ADのリサ・スミスとデヴィッド・パットンからのコメントも公開されている。
リサ・スミス(D&AD President 兼 Uncommon Global Chief Design Officer)
今年特に印象的だったのは、クリエイティブにおける大胆さと卓越性でした。ストーリーテリングや伝統的クラフトから新しいテクノロジーや表現手法に至るまで、多くのチームが新たな領域に挑戦していました。受賞作品は、クリエイティブ・エクセレンスの基準そのものを押し上げたからこそ評価されたのです。
デヴィッド・パットン(D&AD CEO)
64年の歴史を迎えた今、D&AD賞はこれまで以上にグローバルで、重要性を持つ存在になっています。参加国の広がりと、そこから生み出される作品のクオリティは、コマーシャル・クリエイティビティの未来がどこへ向かっているのかを明確に示しています。
今年は89カ国から応募があり、2025年の86カ国を上回り、D&AD賞史上最多となりました。
UAE、インド、アルゼンチン、サウジアラビアからの応募数の大幅な増加は、世界レベルのクリエイティブへの挑戦が、もはや限られた市場だけに集中していないことを示しています。
D&ADが掲げる卓越性の基準は、いまや世界中で追求され、達成されているのです。その変化を象徴しているのがシンガポールでしょう。11本のペンシル、そのうち5本がイエローペンシルという成果は、グローバル・クリエイティビティの未来を示すものです。
2026年度D&AD賞受賞結果

- 授与総数:573 ペンシル(全 46 部門)
- 最多受賞国:アメリカ(235 ペンシル)
- 最多受賞分野:クラフト(153 ペンシル)
- 最多受賞カテゴリー:雑誌&新聞デザイン(28 ペンシル)
- カルチャー分野の応募数が前年比 49%増
- ブラックペンシル受賞作は 9 月に発表予定
国別受賞数(ブラックペンシルを除くペンシル)
- アメリカ — 235
- イギリス — 184
- フランス — 59
- ドイツ — 45
- ブラジル — 42
イエローペンシル受賞数 上位国
- アメリカ — 27
- イギリス — 25
- カナダ — 5
- シンガポール — 5
- フランス — 4
2026 年 主な受賞部門
- 雑誌&新聞デザイン— 28 ペンシル(イエロー 4 本)
- アートディレクション— 25 ペンシル(イエロー 2 本)
- フィルム — 25 ペンシル(イエロー 4 本)
- グラフィックデザイン— 23 ペンシル(イエロー 1 本)
- エクスペリエンシャル:アクティベーション&パーティシペーション— 21 ペンシル
(イエロー 1 本)
2026 年度 ペンシル授与数
- ホワイト・ペンシル — 2
- イエロー・ペンシル — 52
- グラファイト・ペンシル — 149
- ウッド・ペンシル — 368
- フューチャー・インパクト・ペンシル — 2
- ショートリスト — 557

