山本英監督最新作『熱のあとに』が、第28回釜山国際映画祭ニューカレンツ部門にてワールドプレミア上映されることが決定し、2024年2月より全国公開されることと併せて発表された。
山本英は東京藝術大学大学院で諏訪敦彦、黒沢清に師事し、修了制作『小さな声で囁いて』がマルセイユ国際映画祭などに出品された新進気鋭の若手監督。脚本のイ・ナウォンと練り上げた同作の企画は、第21回東京フィルメックスにてNew Director Awardを受賞し、4年の歳月をかけて完成させたものとなっている。
同作は、一途で狂気的な激情を持つ女性が、もがきながらも愛し方を模索していく物語。橋本愛が演じる主人公・沙苗のキャラクターは、2019年に起きた新宿ホスト殺人未遂事件からインスパイアを受けている。
このほかにメインキャストとして、『ゆとりですがなにか インターナショナル』や『笑いのカイブツ』などの公開も控える仲野太賀、『わたし達はおとな』で北京国際映画祭フォーワードフューチャー部門最優秀女優賞を受賞した木竜麻生が出演する。
監督からいただいたお手紙と、ナウォンさんの脚本を初めて読んだとき、この映画を私に委ねようと思ってくださったことに、喜びで胸がいっぱいになりました。
橋本愛コメント
この映画に出会えたこと、スタッフキャストのみんなに出会えたこと、かけがえのない日々を過ごせたことは、生涯の宝物です。
釜山国際映画祭、おめでとうございます。
観客の皆さんがどのように受け取ってくださるのか、すごく楽しみです。
『熱のあとに』が釜山国際映画祭でお披露目できる事、非常に嬉しく思います。
仲野太賀コメント
オファーを頂いた時、あまりにも強烈な脚本に驚きました。
この作品がどんなカタチで映画になるのか、ページを捲るたびに興奮したのを覚えています。振り返ってみたら2週間ほどの短い撮影期間でしたが、山本英監督をはじめとする映画を愛するスタッフ、そして主演の橋本さん、木竜さんとの映画作りはあまりにも豊かで、僕にとってかけがえのない作品になりました。
映画『熱のあとに』釜山国際映画祭出品おめでとうございます。
木竜麻生コメント
山本英監督の初長編監督作品を、監督をはじめ今回のキャスト、スタッフの皆さんと多くの時間を共有しながら撮影に臨みました。
濃密で、心地いい温度と緊張感のある、そして学びのある時間でした。
映画が皆さんに届くこと、とても嬉しく思います。
愛すること、生きること。
山本英監督コメント
この二つが一直線に繋がって密接に関わり合う。そんな燃え盛る激情のような愛を映画にしたい、その一心で長い時間をかけて紡いできた作品です。
社会や他者など関係なく、それら全てを敵に回したとしても自分の信じる愛を守り通そうとする沙苗の姿に、私は見果てぬ夢を託したのかもしれません。
自分にとって『熱のあとに』は撮らなくては前に進めなかった映画です。
共に歩んでくださったキャスト、スタッフの皆様に心より感謝致します。
『熱のあとに』
2024年2月から新宿武蔵野館、渋谷シネクイント他全国で公開
監督:山本英
脚本:イ・ナウォン
プロデューサー:山本晃久
出演:橋本愛、仲野太賀、木竜麻生
配給:ビターズ・エンド