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やきものの未来を考える

最後の展示空間では、美濃におけるやきものの未来を考えた取り組みが紹介される。ここに来て初めて気がついたが、縄文時代の土器が出土しているということは、つまり土から生まれたやきもの(一度焼いてしまったもの)は、二度と土には戻れないということなのである。考えてみれば分かりそうなことだが、なぜ今まで気が付かなかったのだろう。だとすれば原材料の土は減るばかりだし、地球は陶器のかけらで溢れかえってしまうのではないか?
やきものの中心地である美濃では、この問題への取り組みとして、不要になった陶器を細かく粉砕して原料化するリサイクルプロジェクトを行っているという。ここでは陶器が砕かれて砂状になり、セルベンと呼ばれる原料になっていく様子を視覚的に理解することができる。

こうしてラーメンを起点に、美濃のやきもののことを知り、土のことを想い、気がつけば地球の未来のことを考えていた。『ラーメンどんぶり展』、恐るべしである。