ラーメンはお好きですか。きっと世界でいちばん愛されている食べ物、ラーメン。中国で発祥し、日本で独自の進化を遂げた国民食、ラーメン。ああ、みんな大好き、ラーメン。本記事はそんなラーメンの容れ物である「ラーメンどんぶり」に焦点を当てた、21_21 DESIGN SIGHTにて開催中の『ラーメンどんぶり展』の内覧会レポートです。
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ラーメンどんぶりに注目した初の展覧会、と思いきや……
いまだかつて、ラーメンどんぶりをテーマに掲げた展覧会なんてあっただろうか。と思ったら、意外にもあった。本展のディレクターを務める佐藤卓と橋本麻里が手がけた、2014年の『美濃のラーメンどんぶり展』(松屋銀座・デザインギャラリー1953)である。二人は実に13年も前からラーメンどんぶりの展示に関わっており、これまで国内外で何度も小規模の展覧会を開催してきた。今回はそれの決定版とも言える、大幅バージョンアップ版の展覧会なのだ。
はじめに言ってしまうと、さすが何度も開催を重ねているだけあって、展示の厚みやテーマの掘り下げが想像以上にすごい。遊び心に満ちた企画であると同時に、ふと気がつけば、図らずも地球の歴史について考えさせられる……という深みを持った展覧会である。

それでは想定外の感動が冷めたり伸びたりしないうちに、さっそく見どころをお伝えしていこう。