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『土偶を読む』の著者で人類学者の竹倉史人は、古代人と動線を重ね同じ風景を見る

2024.5.15

#BOOK

街を歩く時は認知のギアを変えて神話の世界に

竹倉:まさにジブリの世界ですね。宮崎駿さんは、そういうものを見事に表現されていますけれども、同じように神話にも色んな精霊が出てきます。あの感覚を自分もトレースしたいと思っていて、普段私は東京の街を歩いているときに、神話の世界にアクセスしています。どのようにするかというと、認知のギアみたいなものがあって、これを変えると、世界が変わって見えるんです。

Celeina:これは我々にも搭載することは可能ですか?

竹倉:はい。一番簡単なやり方は、例えば道を歩いているときに、太陽が出ていたとしましょう。ここでは、言葉選びが認知に直結するので非常に重要になります。「太陽だ」と言ったら、もうそれで終わりです。

タカノ:終わり?

竹倉:そこで「太陽」と言ったら、いつもの認知でおわり。でも、太陽とは言わずに、「あれ、火の玉だ!巨大な火の玉がいま空中に浮かんでいる」と言ったら急にSFっぽくなる。

タカノ:確かに!

Celeina:ワクワクする。

竹倉:これはすごいことなんです。ほとんどの神話で太陽は太陽神として出てきます。つまり生きているわけですよ。「太陽」と言うのは、抽象化されてしまうからつまらないんです。本当は、毎朝起きて、火の玉が動いていることにびっくりしなきゃならないんです。空中に巨大な火の玉が浮かんでいるのに、何で皆はそれを平然とスルーしているのかと思っています。

Celeina:なるほど。

タカノ:言われてみれば。

竹倉:風も「風が吹く」と言ったら終わりです。街を歩いていたら、いきなり自分の髪や頬をなでていくのだから、風の精霊と道ですれ違っていることになるんです。そう思えば急に神話の世界になります。

Celeina:ロマンがある。

竹倉:これはできると思いませんか?

タカノ:できます。

竹倉:雨だって、空から水が落ちてくるのはおかしいわけです。空には誰かがいるのかという風に考えます。

Celeina:言われてみればそうですね。

竹倉:皆、慣れすぎてしまっているんです。空から水が落ちてきているのに、なぜ平気な顔をしているのか、おかしいと思っています。

タカノ:それは面白い。

Celeina:竹倉さんのメソッドを使ったら毎日が、猛烈にワクワクしてきました。

竹倉:毎日がワンダーランドになるので、ぜひ今日から実践してください。

タカノ:帰り道からやります。

Celeina:ワクワクして、ニコニコしちゃうよね。

竹倉:あらゆるシーンでできますので。

Celeina:そんなワクワクしたところで1曲かけたいと思います。夕方4時にみんなで一緒に聴きたい曲を、竹倉さんに選曲していただきました。選曲理由から教えてください。

竹倉:夕方4時は、昼でもないし、夜でもないという淡いの時間。アンニュイな空気感なので、私が好きな世界観の曲を選びました。

Celeina:曲紹介をお願いします。

竹倉:Salaで”Ctrl Z (feat. Foi) “。

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