『FUJI ROCK FESTIVAL ’26』で、会場を熱狂へと巻き込んだJoey Valence & Brae(ジョーイ・ヴァレンス&ブレイ、以下JVB)。その爆発的なライブの源流をたどると、大学の寮で「ただ面白いことをやろう」と遊び半分で始めた創作へと行き着く。
音楽、映像、インターネットカルチャーを自在に横断しながら、自分たちだけのコミュニティーを築いてきた二人は今、何を考え、何を表現しようとしているのか。『フジロック』出演の前日に聞いた、創作哲学をお届けする。
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写真左から:ブレイ、ジョーイ
米ペンシルヴァニア州出身、ジョーイ・ヴァレンス(本名:ジョセフ・ベルトリノ)とブレイ(本名:ブレーデン・ルーグ)の二人によるオルタナティヴパンクラップデュオ。ペンシルベニア州立大学の1年生のときに出会い、音楽活動を開始する。2021年に“Crank It Up”を皮切りに、オリジナル曲をオンラインで公開し始め、未完成の曲もTikTokで実験的に投稿。同年、後に“Double Jump”となる26秒の動画を投稿し、24時間以内に200万回再生に達した。2023年8月、Limp Bizkitのロンドン公演のオープニングアクトを務め、同年9月にデビューアルバム『PUNK TACTICS』をリリース。ゴールド認定を受け、表題曲”PUNK TACTICS“は世界中で1億回以上ストリーミングされた。2024年6月、2ndアルバム『NO HANDS』をリリースし、世界中で7,500万回以上のストリーミング再生を記録。2025年8月、3rdアルバム『HYPERYOUTH』でメジャーデビュー。2026年に3rdアルバムのデラックス盤となる『HYPERYOUTH afterparty』をリリースし、同年7月、『FUJI ROCK FESTIVAL’26』で初来日を果たした。
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JVBがBeastie Boysから受け取ったこと——パンクとは「自分自身をそのまま表現すること」
―あなたたちの1stアルバム『PUNK TACTICS』(2023年)を聴いたとき、Beastie Boysのことを思い出しました。もちろん、彼らをそのまま真似しているという意味ではなく、あの音楽にあった「生のエネルギー」をお二人の音楽から感じたんです。単にサウンドが似ているという話ではなく、その音を通して、あの時代のカルチャーそのものを現代にもう一度立ち上げているというか。そもそもジョーイさんはかつて、Beastie Boysを「ナンバーワンの影響でありインスピレーション」と話していましたよね。
ジョーイ:結局、俺らはごく自然にやっているだけなんだと思う。演じているわけじゃなくて、単純にそういう人間だから。あの時代の音楽には本当に強く共感している。二人ともそういう音楽を聴いて育ったし、今もすごく惹かれていて、俺らの音楽に少しだけあるパンク的なエネルギーも、そこから出てきていると思う。
俺ら自身はパンクスとして育ったわけじゃないけど、子どもの頃から、自分たちらしくいること、自分自身をそのまま表現することは大切にしてきた。パンクって、つまりそういうことなんじゃないかと思う。
ブレイ:俺らは最初のライブをやる前に、リハーサルらしいリハーサルなんて全然してなくて。「ライブはこう見せよう」とか、「こういうステージングにしよう」なんて話も一切していなかった。それは今でも変わらない。振り付けに予算をかけようとか、衣装を用意しようとか、バックダンサーを入れようとか……そういうことは本当に何も考えてなくて。
だからこそ、ファンのみんなは俺らの飾らない、ありのままの感じに惹かれてくれているんじゃないかなって俺は思う。俺らは普段着ているような服のままステージに出てきて、マイクを持って、ただ自分たちの曲に合わせて踊って、思いきり楽しんでいるだけ。でも、そういうところが、みんなには「いいね」って映るのかもね。
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踊れるのと、笑えるのが大事。JVBの音楽の原点
―お二人は、大学の寮から、自分たちだけで音楽も映像も作り始めたんですよね。大学1年に出会ったとき、A Tribe Called Quest、Wu-Tang Clan、The Prodigy、Tyler, The Creator、Skrillex、100 gecs、LMFAO、Turnstileといった共通の音楽的嗜好ですぐに意気投合したそうですね。当時なぜ二人で制作を始めようと思ったのでしょうか。
ジョーイ:たぶん一番大きかったのは、俺らのユーモアの感覚が似ていて、好きな音楽もかなり共通していたことだと思う。でも最初は、「音楽を作ろう」なんてつもりは全然なくて。ただ俺らにとっては、友達と遊びに行くとか、そんなのと何も変わらなくて、ただ楽しいからやっていただけ。別に「こうやって音楽を作るんだ」なんてことがわかってたわけでもないし。
ブレイ:本当にただ、授業が終わって他にやることもないし、「じゃあビートでも流して、何か面白いもの作ってみようか」って。そんな感じだった。

―当時のあなたたちのスターを教えてください。そんな中で、お二人はどのような音楽を聴いていたんですか?
ジョーイ:俺は11歳くらいからずっとダンスミュージックハマってて、トラックを作ってた。ヒップホップだと、ちょうど当時はカニエ・ウェストの作品がいろいろ出ていた時期だったし、Tyler, The Creatorも『Flower Boy』(2017年)とか『IGOR』(2019年)をリリースしてたのを覚えてる。
ブレイ:そうそう。
ジョーイ:でも結局、俺ら二人とも踊るのが好きだし、笑えるのも好きってことかな。そういうものなら何でも楽しくて、俺らにとっては、それが最高の遊びだった。
ブレイ:そうだな。俺の場合は、Tyler, The Creatorもそうだし、A$AP Fergがそうかな。あとマック・ミラーは昔から本当に大好きなアーティストの一人だった。でも、昔からずっとヒップホップやラップが好きだったから、そういうジャンルなら基本的に何でも聴いてたよ。
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「ジョーイは、とにかく働き者なんだよ」(ブレイ)
―制作における、お二人の役割分担を教えてください。最初にアイデアを出すのはどちらが多いですか?
ジョーイ:アイデアは基本的には俺が出すことが多いかな。昔はそうでもなかったんだけど、少なくとも今は、まず「次のアルバムは全体としてどんな雰囲気にしようか」ってことを二人で話し合って、それぞれ別々にアイデアを集め始める。
俺はビートをたくさん作りながら、いろんなものからインスピレーションを集めて、「これいいかも」って思えるものができたらブレイに送る。それで、二人とも「これ最高だな」ってなったら、本格的にその曲を作り始める。だいたいいつもそんな流れ。ミュージックビデオとか、ビジュアル面のアイデアも俺が考えることが多いかな。でもまあ、多くのことは二人で一緒に作ってるよ。
―ブレイのどういったところをリスペクトしていますか?
ジョーイ:瞬発力というか、思いついたことをその場で形にしていく力だね。俺はどちらかというと自分の世界に入り込んで、考え込みすぎたり、ひたすら目の前の作業に没頭しすぎたりすることがある。だからこそ、ブレイのとっさの反応には本当に助けられてる。

ジョーイ:俺は自分で作った曲を何百回、何千回と聴いているうちに感覚が麻痺して、「これ、本当にいいのかな……」ってわからなくなることがあるんだけど、そんなときにブレイが「これヤバいじゃん!」って本気で盛り上がってくれると、「ああ、ちゃんといい曲なんだ」って思える。
ブレイ:俺はむしろそこがジョーイのすごいところだと思ってるけどね。「作品がどう聴こえるか」っていうことに関して、とにかく全部を背負ってる。しかも、ただ1曲まるごとプロデュースするだけじゃなくて、自分で歌詞まで書かなきゃいけないわけだから。
アルバムや曲を本気で作り込んでいる真っ最中は、いろんなことがジョーイの頭の中で渦巻いてるんだと思う。そうなると、プレッシャーに押し潰されそうになることもある。でも、本当にすごいのは、アウトプットとして全部がちゃんと一つにつながるってことなんだ。言いたいこと、わかるだろ? ジョーイは、とにかく働き者なんだよ。
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「くだらないネット動画からもたくさんサンプリングしてる」(ジョーイ)
―お二人の表現に触れていると、音楽だけではなく、MVやアートワーク、SNSまで含めてひとつの作品になっているように思います。お二人にとって「作品」とはどこまでを指していますか?
ブレイ:一番大きいのは、やっぱり音楽。俺らにとって創作の中心にあるのは、音楽とMV。
ジョーイ:そうだね。最初の頃のTikTokっぽいノリとか、Instagramでいろいろやっていたのも、結局は自分たちの音楽を知ってもらいたかったからで。それに、まあ俺らは昔も今も、くだらないことをしてふざけるのが好きだし(笑)。
もちろん、音楽そのものには本気で向き合ってる。でも、ああいう肩の力の抜けた感じも、結局はありのままの自分たちを見せたい気持ちから出ているもので。だから、特に活動を始めたばかりの頃は、そういう自然体の姿を見せていたことがすごくプラスに働いたと思う。
とはいえ、俺らがクリエイティブな面で一番大切にしているのは音楽。それからMVやアートワークも含めて一番力を注いでいる。最近はマーチャンダイズにも、少しずつ力を入れるようになってきたけど。
―表現からは、インターネットミームにも近い、二人のふざけたノリが感じられるときがあります。そういったものから受けた影響もありますか?
ブレイ:しょっちゅうあるよ。本当にしょっちゅう(笑)。TikTokを見てて、動画の音を聞いた瞬間に「これ、曲に入れたら絶対面白いな」って思うことがよくある。
―YouTubeで偶然見つけた動画やCM、ゲーム映像などが、制作にインスピレーションを与えることもありますか?
ジョーイ:あるね。特に活動を始めた頃は、昔のゲーム音楽もよく聴いて、「これサンプリングしたら絶対面白いよね」「こういう雰囲気の曲を作ってみよう」なんて話をしてた。
俺らは、本当にいろんなものから刺激を受ける。特に、自分たちが好きで触れているカルチャーや趣味からはそう。くだらないネット動画もそうで、実際ああいう音をたくさんサンプリングしてる。だって、そのほうが面白いと思うから(笑)。
―曲を作っていると、夢中になって制作を進めているうちに、ふと「あれ、これはもうヒップホップじゃないな」とか、「これはロックっぽすぎるかもしれない」なんて考えることはありますか?
ジョーイ:あると思う。でも同時に、活動を続けていく中で、「何か一つのジャンルにきっちり当てはまらなくてもいい」ってことには、前よりずっと自信が持てるようになってきた。
もちろん、アルバム全体で見れば、大部分は自分たちが得意としているスタイルを土台に作っている。でも、そこから少し踏み出して、新しいことに挑戦するときが、正直一番楽しい。自分たちにとっても新鮮だし、アーティストとしても、人としても成長できる瞬間だから。

ジョーイ:つまり、自分たちでいいものができたと思えたら世に出すってこと。実際、俺は普段から、本当にくだらないものとか思い切りぶっ飛びすぎたもの、どう考えても「これは使わないな」ってわかるようなものも含めて、いろいろ作ってる。作ること自体が楽しいんだよ。
だから、「こんなのみんな理解してくれないだろう」って理由で曲をボツにしたことは一度もないと思う。自分たちが本気で最高だって思えたら、きっと他の誰かも同じように気に入ってくれるはずだから。
―なるほど。お二人の中で、あえて「JVBらしさ」を言語化するとしたらどういった表現になりますか?
ジョーイ:肩の力が抜けていて、楽しくて、飾らなくて、正直で……とにかく、楽しむことかな。
ブレイ:コミュニティーをすごく大事にしているところもあるよ。もちろん俺ら自身の表現ではあるんだけど、それと同じくらい、俺らの音楽を聴いてくれているみんなのものでもある。そこが、本当にいいところだと思う。

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過去の音楽のスタイル、カルチャーを参照することと、「今の音楽」を作ること
―あなたたちの表現は、1990年代や2000年代のものが参照されているケースが多いように感じます。しかし、それらをそのまま焼き直しているというよりは、2020年代の空気に編集し直されている印象なんですよね。どういった点がそうさせていると思いますか?
ジョーイ:そうだね。でも、俺らは実際にあの時代を生きていたわけじゃない。もちろん子どもの頃に触れて育ったものだから、その時代から受けている影響はすごく大きいけど。今の時代に生きている人間が作っているから、自然と今の音になるんだと思う。
ブレイ:結局、自分たちの視点を一度通過したインスピレーションを形にしているんだと思う。あの時代に対する俺らなりの解釈を提示しているというか。だから、1990年代や2000年代のパターン、音をそのままコピーしているなんてつもりは全然ない。ただ、自分たちが好きなものを、自分たちなりに解釈して表現しているだけ。昔のものだけじゃなくて、今まさに生まれている新しいものからも、たくさん刺激とアイデアをもらっている。
ジョーイ:一番大きいのは何かと言われたら、俺らが受け取っているのは「感覚」なんだと思う。そこが出発点。音楽を聴いたときに、自分たちがどんな気持ちになるのか。それが今の曲であっても、30年前の曲であっても、その音楽が自分たちに与えてくれる感覚を基準にして、今という時代のプロダクションを通して形にしている。
―ストリーミングサービスが普及し、過去の音源と同時代の音源をリスナーは並列にアクセスできるようになりました。過去のカタログと、同時代の音楽、それぞれあなたたちがどのような態度で接しているのか知りたいです。評価の定まっているレガシーではなく、同時代の音楽を聴くことの意義を、あなたたちはどのように感じていますか?
ブレイ:うーん……俺は、昔の作品について語る音楽評論家って、正直ちょっと面白い存在だなって思うことがある(笑)。というか、評論家全般に対してそうなんだけど。
結局のところ、何かを聴いて、自分が好きだと思えたならそれでいいじゃないかって思ってて。誰かに「これは聴くべきじゃない」って言われたからって、その音楽を聴かないのは違うだろ? そういう姿勢は、俺自身あまり賛成できない。

ブレイ:これは少し別の話だけど、昔の俺はアルバムを最初から最後まで通して聴くことはほとんどなくて。気になる曲だけ聴いていた。でも、自分たちで音楽を作るようになってからは、それをやめた。アーティストは、1曲目から最後の曲まで含めて一つの作品として組み立てているから、その順番で聴くべきなんだと思うようになった。
だから、それが今の俺の音楽の聴き方として一番大きく変わったところかな。でも……昔の作品と今の作品を聴く違いについては、正直なところ、自分でもあまり分からない。
ジョーイ:昔の音楽については、無意識のうちにちょっと「ヒップスターっぽい」見方をしてしまうところもある気がする。昔の名盤だからってわかったふりをしたり、逆に「わからない自分はダメなのかな」と思ってしまう空気ってあると思う。
例えば、「この人たちは伝説的なアーティストなんだ」って散々言われるだろ? でも最初は、正直何がそんなにすごいのかわからないと思うこともある。だけど、実際にちゃんと聴いてみると、「ああ、なるほど。当時これがどれだけ革新的だったのか、ようやくわかった」って感じることもある。
今はみんな、新しい音楽のカルチャーの中にどっぷり浸かっているけど、そこで少し立ち止まって、偉大なアーティストたちの作品を聴いてみるのもすごく面白いと思う。例えばマイケル・ジャクソンでもプリンスでもいいし……他にもたくさんいるけど、そういう歴史に名を残してきたアーティストの作品にちゃんと耳を傾けて、その芸術性を受け止めてみる。
ジョーイ:そうすると、現代の音楽をどういう視点で見ればいいのかもわかってくるし、今の音楽がどんな影響を受けて生まれているのかも見えてくる。それはすごく面白いことだと思う。
でも、結局は自分が好きなものを聴けばいい。誰かが「これは聴いていい」「これはダメ」なんて線引きをする世界じゃない。自分で見つけて、自分で好きになったものを聴けばいいんだよ。
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音楽も情報も溢れる社会で、JVBは「音楽」にどう向き合っているか
―今はSNSで次から次へと音楽の断片が流れてきますし、ストリーミングでは膨大な数の曲にすぐアクセスできますよね。だからこそ、本当に自分が好きな音楽が何なのかを見つけたり、自分に合った音楽を深く知ったりすることは、むしろ以前より難しくなっているようにも感じます。曲のほんの一部分だけを聴いて、わかったつもりになってしまうことも多い。そんな時代に、お二人にとって本当の意味での音楽体験とはどんなものだと思いますか?
ブレイ:それ、すごく大事なことだと思う。少なくとも俺自身の経験で言えば、子どもの頃から音楽って、どんな場所で聴いたかという記憶とすごく結びついてて。
俺がヒップホップを好きになったのも父親がきっかけだった。父親が家のリビングやガレージでラジオを流していて、そこから自然とヒップホップが耳に入ってきた。だから俺は、その音楽そのものが好きになったというだけじゃなくて、「父親が好きだったから好きになった」という部分もある。そして、その音楽を誰かと一緒に楽しめたことも、大きかったと思う。そこもすごく重要で。つまり、「どうやって音楽を聴くか」ということ。
ブレイ:一人で部屋にいて、Spotifyをスクロールしながら次々に曲を流してて正直、ピンとこない曲ってあって。でも、その同じ曲を大きなライブ会場で聴いたり、友達と一緒に聴いたりすると、「うわ、この曲めちゃくちゃいいじゃん!」って思うこともある。だから結局、音楽ってすごく場面や状況と感情的に結びついたものなんだろうね。
ジョーイ:それに、昔の音楽には、今よりずっとサブカルチャーとしての濃さがあったと思う。当時は、その音楽を知るには、実際にライブへ行ったり、そのシーンに足を運んだりしないと出会えなかった。みんながそれぞれ、自分のニッチなコミュニティーの中にいたはずで。
だからこそ、その音楽のスタイルとも、そこにあるカルチャーとも、そしてアーティストを取り巻く文化とも、もっと深くつながることができていた。今は、何でも好きになれるし、一つのカルチャーだけに属している必要もない。それは良い面もあれば、悪い面もあると思う。

ジョーイ:でも、(そのシーンに誰を迎え入れるかを選別する)ゲートキーピングって、本当に諸刃の剣で。失礼な言い方にかもしれないけど、そのジャンルに対して本気じゃない人たちをある程度ふるいにかける、という役割もある。ただ、俺は「ポーザー(見せかけだけの人)」っていう言葉も、あまり好きじゃない。
―日本の例で言うと、「ヒップホップ警察」という言葉でゲートキーピング的なものがよく話題に上がったりします。
ジョーイ:でも例えば、そのジャンルの曲を1曲しか知らないからといって、その人がその音楽を軽く見ているわけじゃないだろ? 結局は、自分が何を好きか、それだけの話で。それでいいと思う。俺は、これからはジャンルがコミュニティーを作る時代じゃなくて、アーティスト自身がコミュニティーを作る時代なんだと思っている。そしてそこは俺らは結構うまくやれているほうかも。