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つらくても、立ち上がり続けてきた。新津由衣が石崎光と振り返る『傑作』までの物語

2024.4.12

新津由衣『傑作』

#PR #MUSIC

自分のテーマソングに敢えて名前を刻んだ「浦上想起」への憧れと悔しみ

―“だからぼくは”にしろ“DanDunByaaan!”にしろ、今回のアルバムはこれまで以上に自分自身と向き合いながら制作されたことが伝わってくる作品になっていて、その象徴が3曲目の“創作”だと思います。最初に<2022.8>と記されていて、このころに作ったわけですか?

新津:歌詞を詰めたのはそのあたりでした。いろんな曲が揃ってきた中で、この曲はきっと新津由衣のテーマソングになると思ったので、子供のときからずっと、生きることと作ることがセットになってきたことを記した歌詞ですね。

―自伝的な内容にもなっていて、歌詞の中に影響を受けたアーティストの名前が出てくるのも面白いですよね。しかも<ユーミン aiko UTADA>といった名前に加えて、<FKJ 浦上想起>といった名前が出てくるのも印象的で、「令和のシンガーソングライターとして」という言葉の裏付けになっているように思います。

新津:浦上想起さんは光さんに教えてもらって、この制作中いっぱい聴いていたんですけど、もうたくさん悔しかったです。めちゃくちゃ素晴らしいと思って、すごく憧れてもいるし、悔しい思いをさせてくれるアーティストでもあるから、この曲には絶対に名前を書きたいと思いました。ビートルズとかユーミンとか井上陽水さんとか、王道と言われる音楽をいっぱい学んで吸収してきたつもりの私が、浦上さんによって全部の壁をぶち壊されたような感覚だったんですよね。

石崎:浦上想起は結構ヒントだったかもしれないね。ジャズだったり、クラシックだったり、根源を知っていないとできないもので、それに今の時代の宅録DIY感を足してる感じだから、自分にとってはすごく新しいわけではないんだけど、でも今の時代にそれが出てくることが新しい。そういうことを由衣ちゃんが体現するとしたら? みたいな話をしました。

新津:浦上さんからはディズニー要素も感じますし、クラシックとかジャズも感じるし。

石崎:ディズニーの作曲家はクラシカルな作曲家を敬愛してるから、そこは繋がってるんだよね。

新津:私がキュンとするのって、クラシックとかジャズとか何かのジャンルに区分けされるものではなくて、全部のエッセンスを20%ぐらいずつ取り込んだ、「ごっこ」みたいなものにワクワクしちゃうんですよね。子供が遊んでる感じというか、そこに天才性を見いだしちゃう感じがします。

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