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つらくても、立ち上がり続けてきた。新津由衣が石崎光と振り返る『傑作』までの物語

2024.4.12

新津由衣『傑作』

#PR #MUSIC

1年も音信不通に。石崎光が問いかけた「この曲じゃダメだよね」の真意

―石崎さんは2019年に新津由衣名義で発表されたミニアルバム『まるとさんかく』にも関わられていましたね。

石崎:僕が由衣ちゃんに会ったときはまだちょっと悩んでるというか、煮詰まってるなと思ったんです。やりたいことをやれてるんだけど、どこか腑に落ちてないんだろうな、みたいな。でも当時は呼ばれた身だったし、やんわり距離を取りつつ、どこで確信的な話をするか、チャンスをうかがっていました。そういうなかで、由衣ちゃんが1人で僕のスタジオに来るってなったときに、「今日はスタッフもいないしチャンスだな」と思って、心の内をちょっと探ってみようかなって。

石崎光(いしざき ひかる)
1974年8月30日生まれ、新潟県新潟市出身。プロデューサー、アレンジャー、ギタリスト。2001年、キーボーディストの渡辺シュンスケとバンド「cafelon」結成。これまでにaiko、杏、片平里菜、カノエラナ、Kiroro、くるり、さかいゆう、私立恵比寿中学、堂島孝平、Rie fu、吉澤嘉代子、他多数のプロデュース、アレンジ、ライブ、ギター演奏で参加。RickenbackerとLONDONをこよなく愛す49歳。

新津:カウンセリングですね(笑)。

石崎:そんなつもりじゃなかったんだけどね(笑)。でもやっぱり煮詰まってる感があったから、「じゃあ、一回じっくり作ってみない?」って話をしたんです。それがこのアルバムの始まり。まあ、そこからまた苦悩の日々が繰り広げられるんですけど(笑)。

新津:光さんとはNeat’s時代から一緒にやりたいと思っていたので、私という人間とすごく向き合ってくれて本当に嬉しかったんです。でも当時はコロナ禍もあって音楽をやる人間としての整理がまだついてなくて……そこから私1年ぐらい音信不通になりましたよね(笑)。

石崎:そうそう。一回話をしてからね(笑)。

新津:まだ自分の中で覚悟が定まってないような感じがしたし、光さんと作る作品は本当にやばいと思えるものじゃないと自分も納得できないなと思って。

石崎:自分としても、今までの新津由衣とかNeat’sとかRYTHEMとかはどうでもよくて、とにかく今の新津由衣が新しい作品を出して、それが面白いと思われないなら全く意味をなさないと思っていました。その正直な思いを話したら由衣ちゃんも納得してくれたので、「だったらこの曲じゃダメだよね。もっと絞り出して作ったものを僕は見たい」って伝えて。

―新津由衣ならもっと面白い曲を作れるはずだと。

石崎:由衣ちゃんはホントすごく器用なんですよ。「曲作って」って言ったら多分、30分とか1時間でもできちゃうタイプ。でも果たしてそれでいいのか。その器用さは才能だし評価されるべきではあるけど、その楽曲を世に問うたときに、本当に評価してもらえるものなのか。やるならそこまでの気概でやらないと意味がないと思って、僕はある種それを突き付けちゃったんですけど……1年音信不通になる、みたいな感じでした(笑)。

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