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古いアメリカ的価値観へのレクイエム
アルバムは、”AMERIICAN REQUIEM”で幕を開ける。
used to say I spoke too country(私はよく “カントリーすぎる”と言われた)
”AMERIICAN REQUIEM”
ビヨンセは、「黒人ポップスターでありながら出身がテキサス州ヒューストンなのはカントリーすぎる」というアメリカの古い価値観や言葉と常に戦ってきた。それら全てに対するレクイエムとしての1曲目。
It’s a lotta chatter in here(ここではおしゃべりが絶えない)
”AMERIICAN REQUIEM”
(中略)
there’s a lot of talking going on (話が尽きない)
ストリーミングとソーシャルメディアの時代において、ポップスターのあらゆる発言はミームであり、議論のタネとなる。ビヨンセはそのことに自覚的だ。だからこそ『RENAISSANCE』では彼女自身をメディアとしてアフリカン・アメリカンの女性アーティストたちとクィア・アーティストたちへのリスペクトを世界へ広めるコンセプトを作った。それは、今作も同じであり、多種多様なコラボや引用を用い、ビヨンセというメディアを通してメッセージを伝えようとしている。