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HALLEYが語る、芳醇なサウンドの背景と世界基準な感性

2023.10.3

HALLEY『Daze』

#PR #MUSIC

音楽は自分で培ったものではない。だから努力する

―そよ風、光、雲とか、自然にまつわるワードを音楽の中でよく用いられるじゃないですか。ジャケットもそうですし。自然のものを大事に思う気持ちが大きかったりしますか?

テヒョン:すごい質問ですね(笑)。まさにそうです。「空」「時間」は緊密に関係していて、それを歌詞やアートワークで表していくことが僕たちのアルバムまでの全体的なコンセプトなんです。1stシングルからジャケットでは時間帯を表していて、“Set Free”は昼、“Whim”は夜、“Breeze”は朝方。これ、空の写真の上に水を乗せて、それを写真で撮っているんですよ。空を映し出している水面が僕たちHALLEYで、それを上からレコーディングした、という意味でこの手法を選びました。

(上から)1st シングル『Set Free』、2nd シングル『Whim』、3rd シングル『Breeze』

テヒョン:「誰そ彼(=夕暮れ)」「彼は誰時(=夜明け)」という言葉に「彼」という字が入ってるじゃないですか。「he=彼」と、「誰=わからない」という概念が近い存在としてあるところから、これをコンセプトにアルバム作ろうと考えたんです。「誰そ彼(=夕暮れ)」「彼は誰時(=夜明け)」って空だよね、というところから、空をイメージしてシングル3作、EP、アルバムを出していこうと。

1st EP『Daze』ジャケット

テヒョン:EP『Daze』のジャケットは光っぽいですよね。「時間が始まった瞬間」「ビッグバン」みたいなものをジャケットで表しました。

―“Whim”でも<東の雲に火が灯るまで>と歌っていて、夜から朝までの時間帯に音楽を作っているような描写があって、<つまらない現をまえに、詩が止まらないように。迷わないように。手離さないように。>と、テヒョンさんやHALLEYが音楽の中で何を大事にしたいのかが表れている曲だと思うんですね。

テヒョン:当たってます。バンドを始める前にも“東雲”という曲を書いていたくらい、明け方の時間帯が好きだというのもありますし。顔見せライブのあとに初めてHALLEYで曲を作ったのが夜9時くらいから朝7時頃までで、途中で休憩して外に出たときに見たのがそういう景色だったこともあって、僕たちにとって音楽と密接な時間や空気感なんですよね。だからそこを出発点にしようと。

―なるほど。テヒョンさんって、音楽というものをどう捉えてますか? 音楽をとても美しいものとして扱っているからこそ醸し出る上品さみたいなものが音に表れていると思っていて。音楽と自然に対する感じ方が重なって、こういう曲ができているのかなと思ったんですよね。「音楽とは崇高なものである」とまでいうと大袈裟なのかもしれないですけど。

テヒョン:うーん……そうだなあ。バンドって、5人それぞれが持っている音楽観を譲歩せず、容赦なくぶつけ合う中で、新しい音楽観が生まれてくるものだとは思うんですけど。

僕が個人的に音楽をどう捉えているかでいうと、「いただいたもの」という感覚が大きいです。自分で培ったものという感覚はなくて。もちろん努力も勉強も研究もするけど、「もらったもの」「借り物」という感じがする。それが故に努力を続けるんですけど。

生まれ持った声が「素敵ですね」と言われている現象が、僕が偉いからできたものだかとは到底思えなくて。ギターを買ってくれたお母さんや、海外に行かせてくれた家族がいて、環境に与えられたという想いが大きいです。絶対に、僕のものではない。僕の中で完結できないものがあるから人々は感動するのだろうし。個人的には、そういう意味で崇高なものだなというふうには思っています。

とは言え、歌って個人的なものだし、自分が書く歌詞が崇高なものだとは思えないんですよね。僕の持つ声が他の人とは違うから、人と違うメッセージを伝えられるような能力があるとは思っているんですけど。でもそれは、英語が上手な人がいたり、絵を描くのが上手な人がいたり、それぞれの表現方法が違う中で僕は歌うことや曲を作るという表現方法に長けていて、僕なりの言語があるだけという考えを持つようになりました。結局、人間だから、どうせ日頃思っていることしか書けないじゃないですか。

―そうですね。

テヒョン:そういう中で共感してもらえたり、勇気になったり、その人の傷を少し癒せるような曲がたまに生まれたり。僕が僕の傷を晒すことによって、聴いてくれた人が自分の傷について少しはよく思えるようになったり。そういう小さな日々のハプニングが起きることが、音楽がある理由かなというふうに思っています。

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