INDEX
選曲同様、カクテルにも文脈がある
同じことはドリンクにも言える。酒に疎い僕はいつもざっくりしたイメージを伝えてカクテルを作ってもらう。クラフトジンを使ったカクテルや、海外では定番のカクテルをアレンジしたもの、お茶やコーヒーを使ったカクテルなど、様々なタイプのドリンクが出てくるのだが、どれもここの雰囲気そのものだ。

それぞれのお酒には歴史があり、それぞれのカクテルには文脈がある。出てくるカクテルがおいしいのは当然として、それらには松本さんの深い知識に裏付けられた理由が必ずあり、それがこの店のドリンクのコンセプトと結びついている。かけられているレコードと同じように、クラフトジンのセレクトや組み合わせにもBAR MEIJIUで出される必然性があるらしい。松本さんにいつも説明してもらっていたら、ようやく僕はその奥深さが少しだけわかってきたところだ。

BAR MEIJIUは内装も、レコードも、オーディオも、そして、お酒にも、すべてにおいて配慮が行き届いていて、そこには意味があると感じさせてくれる。だからこそこの店のムードや世界観にゆったりと浸ることができる。こんなバーを僕は他に知らない。まだたった3年だけど、僕にとっては替えの利かない場所になっている。

《BAR MEIJIUが選ぶ5枚》
・Siril Malmedal Hauge & Kjetil Mulelid 『Blues and Bells』
・Chet Baker & Wolfgang Lackerschmid 『Ballads For Two』
・Valtteri Laurell Nonet 『Tigers Are Better Looking』
・Larry Willis 『Steal Away』
・Alan Broadbent & Putter Smith 『Continuity』

店舗情報
BAR MEIJIU
住所:東京都千代田区富士見2-7-2 プラーノモールC103
営業時間:17:00〜24:00
定休日:水
https://www.instagram.com/barmeijiu/