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NEWS EVENT SPECIAL SERIES
みらんと小原晩の交換日記『窓辺に頬杖つきながら』

ライブに行くと、頭のなかの声が聞こえてくる

2023.5.10

#BOOK

from小原晩 #4

まさかみらんちゃんもライブを見ているとき頭の中でいろんな声が聞こえるタイプだとは……! しかし感じ方がぜんぜん違うものだね。おもしろい。

「うわー! は、さまざまなコンディションが作用し合って生まれる奇遇」というみらんちゃんの言葉を信じて、これからはもっと軽い気持ちでライブに行けたらいいなあと思います。

そしてみらんちゃん同様、日常的にそういう声が聞こえます。聞こえるというより、喋ってる。ひとつの物事に対して、否定的な意見と、肯定的な意見と、どうでもいいみたいな気持ちと、考えつづけるべきだという気持ちと、もうぜんぶ放り投げたいという気持ちと、諦めたくないという思いと、ただの屁理屈と、その他もろもろが雨みたいに降ってくる。小雨くらいならいいんだけど、ゲリラ豪雨みたいなときもあって、あれは困るよね。

さて、「晩ちゃんとライブに行きたい」とみらんちゃんに言われて、わたしが笑っているばかりだったのは、せっかくの楽しいライブがわたしのせいでいつもより楽しめなかったらいやだなと思ったからです。わたし如きにライブの楽しさを削るような力はない、とも思うのですが、「さまざまなコンディションのひとつ」に「一緒にみるひとの感じ」が含まれるのだとすれば……という気持ちがあって、しかしこれを1から10まで説明するのは長すぎるしうざすぎるので、ふふふと言っていました。ふふふ。すみません。

話は変わりますが、昨晩! ずっと書いていたもの(「vol.1 どうしても乗り越えたい冬」from小原晩 #2参照)が書き終わりました。思ったよりも晴れ晴れとした気持ちではなく、腹の底は重いままなのですが、まあよしとして。
朝起きて、お化粧もせずに、バスに乗って、前住んでいた街まで花を買いに行きました。もうチューリップの時期は終わってしまったので、店員さんと話しながら小さい花束を作りました。

うれしくてうれしくて「いやあ、ずっとやっていたものがとりあえず、まあ、はい、終わりまして、終わったら花を、はい、買おうと思ってましてね、あっはっは、やっとこれました、あっはっは」と聞かれてもいないのに自分しゃべりをしてしまいました。思い出すと恥ずかしい。ぽ、となる。帰りのバスは乗り間違えて、全く知らない街で降りました。仕方がないので歩いて家まで帰ると、猫を抱いて散歩しているおばあさんを見かけました。ちょっと得をした気がします。

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