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料理が苦手な人もチャレンジしやすいお菓子作り

通称「何食べ」に登場する人たちは、レベルの差はあれど、そのほとんどが「料理が出来る人」だ。しかし、ただ一人、料理がめちゃくちゃ苦手な人がいる……賢二が働く美容室の後輩である田渕の恋人・逸見千波(実写ドラマでは朝倉あきが演じた)だ。千波が料理の下手さに悩んでいることを知った賢二は、彼女の手際の良さを活かして、お菓子を作ってみたら? と提案する。ホットケーキさえ焼いたことがない千波は躊躇うものの、田渕と一緒にパウンドケーキの型を使ったフィナンシェ作りに挑戦するのだ。
順子が悪戦苦闘したフルーツタルトやロックミュージシャン・秋山静(木戸大聖)がどうしても作りたかったオペラなど、素人には難しいお菓子もある。葵のように完璧を求めればキリがない。けれど、お菓子作りは、味見をしなくていいし、オーブンならば火加減を気にしなくてもいい。包丁を使う場面も少ないから、料理が苦手な人、特に千波のように味付けが苦手な人にとっては、お菓子作りの方がチャレンジしやすいのかもしれない。美味しく出来上がったフィナンシェで自信を取り戻した千波は、それ以降、「何食べ」のお菓子担当としてたびたび登場する。