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スイーツ・ヒューマンドラマ『バニラな毎日』から考えるお菓子作りとセラピーの関係

2025.2.19

#MOVIE

生真面目なパティシエと図々しい料理研究家が名バディに

洋菓子店を経営していた葵©NHK
洋菓子店を経営していた葵©NHK

大阪の洋菓子店「パティスリー・ベル・ブランシュ」を経営するパティシエの白井葵(蓮佛美沙子)は、原材料の高騰や売上の低迷が重なり、閉店を余儀なくされる。閉店後は、手元に残った莫大な借金を返すため、バイトに明け暮れる日々を送っていた。そんな葵の前に現れたのは、料理研究家の佐渡谷真奈美(永作博美)。閉店を知った佐渡谷は、お菓子教室のために葵の店の厨房を貸してほしいという。かなり強引なお願いだが、店の家賃も支払わなければならない葵は、しぶしぶ佐渡谷の提案を受け入れる。

生真面目なパティシエと図々しいオバちゃん料理研究家。まるで正反対の二人は、お互いの足りないところを補い合う名バディに成長する。クッキーを頬張りながら悔し涙を流す蓮佛美沙子の芝居は、彼女が抱える問題が他人事には思えないほど切実だ。ちなみに、葵がお菓子を作るシーンはすべて、吹き替えなし。蓮佛はクランクインの1ヶ月半前から猛特訓を重ねており、その誠実さは葵のキャラクターにも通じている。一方、本作の永作博美は、気持ちいいくらいに「関西のオバちゃん」をやってくれていて、なんとも頼もしい存在だ。チョコレートに直接お湯をぶっかけて湯煎する大胆な佐渡谷に、どうにか葵の苦しみも晴らしてくれないかと一抹の望みを託さずにはいられない。

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