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松居大悟×高木ユーナ対談 『不死身ラヴァーズ』で育んだ「実写化と原作の幸福な関係性」

2024.5.16

#MOVIE

見上愛の十八番が生んだ、原作とのうれしい「シンクロ」

松居:男女逆転は原作者的に大丈夫でした?

高木:全っっっ然、大丈夫! キャストも「意外な人が選ばれたな」と思って映画を観たら、「もう最高じゃん!」って。意外だったのに必然性を感じたんですよ。お二人を見た瞬間、納得せざるを得ないものを感じました。何より見上さんに関しては、世が世なら一国一城を差し上げたいくらい。

松居:世が世なら!(笑)

「原作の魂を再構築」するため、全身全霊で「りの」を体現した見上愛 ©2024「不死身ラヴァーズ」製作委員会 ©高木ユーナ/講談社

高木:マンガを描くにあたって、キャラクターづくりって気が狂うほど大変で。子を一人産むような感覚なんです。そんな「我が子」が育って一人歩きしてくれたらいいんですけど、作者や原作ファンの想像を超える実写化ってなかなかありえない。でも見上さんはその先入観を軽く超えてきたんですよ。彼女がつくった「りの」は、私には絶対につくれない。オリジナリティあふれる「りの」がスクリーンの中を駆け回っていて。そうだなぁ、とにかくマンガを描きたくなった。

松居:わかる! 僕も引っ張られましたもん。原作や台本があるにもかかわらず、見上愛の奮闘にあてられて台本が変わっちゃったし。

─どのシーンですか?

松居:「じゅん」とのデート中、「りの」が駅の階段でギターをかき鳴らしながら、GO!GO!7188の“C7”を歌う場面ですね。もともと台本にはなくて、見上さんの芝居を見てたら入れたくなったんですよ。彼女、学生時代にバンドやっていて。いちばんの十八番が「C7」だったみたい。

高木:あまりのシンクロぶりに鳥肌立ちますよ。松居さんにはお伝えしたんですが、実はマンガの中で軽音部の「りの」が歌っているのは、GO!GO!7188の“神様のヒマ潰し”なんです。楽曲の歌詞を出していないけれど、私はそのつもりで描いていました。

松居:ね。僕はそれを聞いていたから、見上さんが“C7”を提案してきた時にマジで驚いた。高木さんの裏設定、彼女は知るよしもないですから。

高木:歌詞がこの映画にドンピシャで、“C7”こそまさに『不死身ラヴァーズ』を象徴するような楽曲だな、って。見上さんが「りの」である必然性を一段と感じました。

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