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散歩の振り返りは一杯の珈琲とともに
文学館を出て、わずか徒歩3分。最後に訪れたのは、自家焙煎のスペシャルティコーヒーを楽しむことができる、中(あたる)珈琲。

マスターが旅をイメージしてつくり上げたという店内の壁面には世界地図がペイントされ、飛行機の窓を模した装飾などが目を引く。


「文学散歩」というテーマで、町田市内の文学にゆかりのある場所を巡ってきた小原さん。この日に限らず、普段から旅先などで近くにある文学館を探すことがあるのだそう。
「行った先にある文学館になんとなく寄って、面白い作家と出会えたこともあります。今日、武相荘には正子の書斎がありましたけど、書斎を見るのも楽しいですよね。夢が広がるし、こういう環境でやっていたんだな、というのを見れるのも好きです」

文学や言葉を身近に感じるきっかけとして、文学館以外にも「意外と面白いんです」と小原さんが話すのは、街中にある石碑。
「だって言葉が石になってるんですよ。すごくないですか? 石に言葉を刻んで置くって、重みとしては墓ぐらいあるわけですよね。石碑を読んでよくわからなくても別によくて、立ち止まってみて、『この言葉なんかいいな』と思える言葉が一言だけでもあったらいいし、思えなくてもいい。本を読むときと一緒で読み飛ばしてもいいし、そのときの気分で気楽に読んでほしいですね。言葉があれば、そこには何かしらのムードやトーンがあります。言葉を見て、それについてちょっと考えながら歩いて、また言葉があったら見て歩く、というのは、味わう時間も身体的になって、すごく楽しいなと思います」