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曲を大衆的にしたくはないけれど、認められたいとは思う
ー”違和感と窮屈”を配信リリースしてメジャーデビューしましたが、周りはどんな反応でしたか?
ズ:シンプルに喜んでくれる人もいれば、いい意味で(笑)がついてる人たちもいて。「お前らがメジャーっておもろいやん」って。それも、僕らをわかってくれてる感じがしますね。変わらないままメジャーデビューしたことを面白がってくれてる感じで。
鈴木:「売れようとしてる」「変わっちまったな」みたいな反応があってもおかしくないのに、意外と素直に受け入れてくれたね。でも、本当に変わってないから「変わっちまったな」って言えんよな。
ズ:それはまじで事務所とかレーベルのスタッフさんのおかげではあります。
鈴木:「こんなに変わんなくていいの?」って感じで(笑)。
ズ:ずっと一緒にやってきてるスタッフさんに「鈴木実貴子ズはどうなりたいんですか?」とよく聞かれてて。「うちらは曲を大衆的にしてでも売れたいとは思わないけど、認められたいという気持ちはめっちゃあります」と答えてたんで、その延長でメジャーの話も来たんだろうなと感じてます。
鈴木:うちらがどうこうならんって、みんなわかってくれてると思う。その上で接してくれてるから、だいぶ楽。

ー2人が変わらない一方で、受け取られ方が変わることはあると思うんです。例えば同じ曲を演奏するにしても、その場所が高円寺の無力無善寺と地上波のテレビ番組では意味合いが違ってくるというか。
鈴木:まだそれを感じたことないですね。
ズ:映画『ナミビアの砂漠』で、砂漠に人工的に作られた池に集まってくる野生動物が映っているライブ映像をスマホで見てる、その違和感が描かれていたと思うんですけど、それと一緒だと思っていて。どっぷりライブハウスで聴くのはしんどいけど、テレビで見て深く聴いてないからこそ賛同できる人もいるかもしれないし、そのズレとか違和感は面白いと思う。
鈴木:だから気軽に叩いてもらってもいいです。批判されてやっと一人前というか、YouTubeのコメントでもなんでも大好物だから。
ズ:もっとちゃんと売れて、気軽に「実貴子ズいいよねー」くらいの感覚で言ってもらってもいいよな。