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京都のSummer Whales初インタビュー。「個」の感覚を大切にする人に届けるバンド

2024.8.28

Summer Whales『Doughy』

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1人で完結できるのに、2人でやる理由

―ミュージシャンの方に取材をする中で、習っていたピアノをやめてしまったというエピソードはよく聞くのですが、葵さんにとっては「続けることで感覚が変わる」という経験をしたことが大きかったんですね。中学生の頃から曲を作り始めて、自分の人生を進めてくれるような手応えを強く感じた曲はありますか?

葵:飛び抜けて記憶に残っているものはないんですけど、曲を作ってきた中でのお気に入りみたいなものはあります。今、Summer Whalesとして出している中だとしたら、“Burden”という曲ですね。この曲はテンションが上がりすぎてもいないし、落ちすぎてもいない、無理をせず平常心で聴けるような曲を作ってみようとして、実際にそれができた曲です。あとは今回のEPの1曲目“Are People Flowers”。この曲は「こういう曲を作ろう」とも決めずに作り始めたんです。「サブスクで聴いてもらうためにはイントロを短くした方がいい」みたいなことも考えず、ただ「次に出したい音は何か?」ということを探っていく作り方をしていて。今回のEPは全体的にそうなんですけど、それが一番如実に出ている曲だと思うので気に入っています。

―葵さんは作詞作曲だけでなく、ミックスなど手掛けられているということで、1人でクリエイティブの大部分を完結できるという面もあると思うのですが、それでも葵さんの音楽活動は「バンド」への憧れから始まっているし、Summer Whalesもまた「バンド」と呼びうる2人組だと思います。葵さんの中には、創作をするうえで他者を必要としているという面はあると思いますか?

葵:あると思います。自分が想像できる範囲のことなら1人でやり切れると思うんですけど、それを超えてくるものを待っているし、求めている。だから、1人で完結させる道にはそこまで惹かれないのかもしれないです。

―2人で活動しているよさは感じられますか。

葵:そうですね。違う生活をしている人同士が合わさって生まれるものは面白いものだろう、というのは感じます。

―葵さんの作る曲や歌詞の世界観は、表面的には例えばTHE BLUE HEARTS的なものとは違うテイストのものだと思うんですけど、久保さんは、葵さんの作る作品にどのような魅力を感じながら向き合っていますか?

久保:おっしゃる通り、僕が聴いてきた音楽とは全然違うものなんですけど、最初に「サポートをしてくれへん?」と言って聴かされた曲から、まったく違和感はなくて。葵さんが持ってくる曲って、基本的にものすごくシンプルなコードなんです。そこに、これだけいいメロディがつくのはすごいなって思っていますね。

―「シンプルさ」というのは、葵さんは意識されているポイントですか?

葵:コードのシンプルさというより、メロディを意識しています。覚えやすいメロディの曲が好きなのでそれを意識しながら作っていたら、結果的にシンプルなものになっているのかなと思います。

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