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小中学生の頃から、バンドができる道一直線に進んできた
―今、バンドをやることの喜びはどんな部分に感じますか?
久保:楽しい。それに尽きますね。
―葵さんはどうですか?
葵:私は小中学生くらいからバンドとか音楽をやることだけを考えてきたので、喜びというより、それが当たり前という感じです。「バンドができない道には行きたくない」と思っていたので。
―そこまで音楽やバンドを中心に考えられる人生になったのは、何故なのでしょうか。
葵:「ロックバンドはかっこいいものだ」ということが、自分の中で絶対的なものになっていたので。UKロックにハマって、たとえばOasisのギャラガー兄弟の雰囲気に触れて、「こんなに自由でええんや」とか「言いたいことを言ってええんや」と思った。そこにあったのは、ウルトラマンや仮面ライダーに憧れて「かっこいいものになりたい」と思うような感覚だったと思います。自分にとって「かっこいい」ということが、一番強く惹かれるものだった。

葵:あと、5歳くらいからピアノを習っていたんです。特別にうまいというわけではなかったけど、「(ピアノを)これだけ続けているから、この時間ってどう生かせるんやろう? どう繋げていけるんやろう?」ということを、ぼんやり思っていて。10年くらい続けてようやく、自分の思うように指が動いた瞬間があったんです。長いこと続けることで、自分の中にある楽器への感覚が変わるという経験があった。そこから、より「これを手放さんとこう」という気持ちは強くなりました。