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SIRUP×SKY-HI対談 シーンを作ってきた2人が今、見据える未来とは

2025.2.21

『Grooving Night vol.5』

#PR #MUSIC

今は過渡期で、たとえ自分たちが楽にならなくても、未来のシーンでその変化が起きればいいですね。(SIRUP)

―新曲の話もしたいんだけど、世代も国境も超えたコラボが面白いなと思いました。

SKY-HI:コラボの話で言うと、自分が若い頃は、アイドル出身でアンダーグラウンドでもバチバチに活動してるラッパーなんていなくて。もしそういう先輩がいて、フィーチャリングに誘ってくれたら、どっちの層にもリーチする可能性があるし、めっちゃやる気出たなと思うんだよね。

たとえば今回一緒にやったMAZZELのRYUKIは、「RYUKIっていうラッパーがいるのがMAZZELだよねって言われるくらいまでデカくなりたい。それをモチベーションにしてる」って言ってて。俺は当時所属していたマネジメントやレコード会社から「グループで有名になったら、その後にソロでやりたいことができるからさ」みたいなことを言われたんだけど、BMSGでそういうの絶対に言いたくない。

―その根底にあるのが怒りなのは、SIRUPも近いと思う。

SIRUP:あー確かに。火の消えるタイミングはまだ訪れていない人生ですけど。

SKY-HI:行動力ってトラウマと比例するよね。

SIRUP:ほんまにそうかも。海外とのコラボっていう話だと、日本にいるとトラウマや怒りが見えちゃうけど、海外に出ると価値観が違って楽になるっていうのもある。もちろん他の国は他の国で、同じようなトラブルと怒りを抱えているし、結局仲良くなるのはそういう人たちなんですけど。でも、俺はたとえ世界を股にかけたとしても、仲間探しだと思ってるんで。出会ってくれた人とか助けてくれた人とかに、感謝の気持ちがすごくある。

韓国のR&Bシーンを牽引するレジェンド・Zion.Tとのコラボ曲

SKY-HI:まさに俺も、2017から8年くらいに日本で絶望して。アイドル? ラッパー? みたいな論争も、こんなにやってきてまだ言われんのか? って。30歳超えて次第におじさん扱いをされていけば、アイドルどうこう、見た目どうこうの話もなくなると思ったら、全然そんなこともなかった。それで俺が髭生やしたり坊主にしたらアンチに負けるみたいで嫌だし、「絶対このままいってやる」とは思ってたんだけど、アジアの他の国だったら、普通じゃん。「アイドルもやってて、アンダーグラウンドでもラップやってんだ。すごいね!」で終わるのが気持ち良くて。タイにしろ、韓国にしろ、インドネシア、シンガポールにしろ、日本以外はどこの国のラッパーとかアイドルと絡んでも、あんまり変な目で見られない。

「逃げたら居心地が良かった」っていうのがスタートにはあったけど、それを通して出来た友達って楽しいし、知らなかった扉を開けられるし。さらにそれが、誰かの「知らなかった扉」を開ける作業にも繋がるから、頑張りてえって感じになっていった。

SIRUP:SKY-HIは扉を開けまくってるよね。2010年ぐらいは、アイドルやってる人がアンダーグラウンドに出てるなんてめちゃくちゃレアで、大阪にいてもSKY-HIの噂がくるくらいだった。今なんてAile The Shotaとか若い子たちは「SKY-HIに影響受けてる」レベルじゃなくて、「日高くんがやってたから別に普通でしょ」くらいの感じで、確実に時代を変えてきてるし、時代は変わってきてる。海外に行って楽になったと言いつつ、日本も変わってきてはいる。今はそんな過渡期で、たとえ自分たちが楽にならなくても、未来のシーンでその変化が起きればいいですね。

SKY-HI:そう思う。自分もあと何年かまだアーティストとしても頑張ると思うんだけど、確信していることがあって。多分5年後ぐらいにNovel Coreが30歳ぐらいになって、ラッパーとかアイドルとかロックとか言われないで済む、説明不要なレベルになった時に、俺も再評価してもらえるから。

―確定演出。

SIRUP:その確定演出、結構あるもんね。Novel Core以外も。

SKY-HI:所属アーティストみんなポテンシャルと才能とモチベーションがすごく高いし、所属してくれて本当に嬉しい。そして自分のスタイルが継承されていくところには誇らしさもあるし、一方で責任も感じる。

だからこそ、いざ俺がマイクを持ってステージに上がった時に、パフォーマンスがイマイチだったら嫌で。所属アーティストのことがめちゃくちゃ好きだからこそ、所属アーティストが自分のことを他の人に紹介する時に、カッコいいって思ってもらえないとやばいなっていうプレッシャーも、去年ぐらいから湧いてきたかも。

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