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SNSでバズって変わったこと
―若い世代の間では音楽それ自体よりSNSでのバズや人気の方が大事という考えが定着してきたり、音楽レーベルも「どうやってバズらせるか」に意識が向いていますが、今はまさに転換期だと思っていて。TikTokやInstagramというプラットフォームが無くなってしまったらその努力はどうなるのかと思うし、インターネットの在り方は変化していくのに、そこに集中して乗りこなすのは大変だなと。Ayumuくんは“Obsessed”が世界的にバズったことで、何か変わりましたか?
Ayumu:TikTok1本の動画がここまでの数字を持ってきてくれると分かって初めて、SNSに力を入れたくなる理由もよく分かった。頑張っても数字が見えなかった時は、SNS自体がちょっと馬鹿らしくなってしまうこともあったんです。でも“Obsessed”があって、SNSでの発信もある意味気楽にできるようになったし、コンテンツも楽に作れるようになりました。
―事前にもらっていたAyumuくんからSIRUPへの質問で「シンプルなサウンドの曲が流行りやすい最近の傾向をどう見ているか」というのがあったけど、“Obsessed”もシンプルなサウンドですよね。Ayumuくんとしては“Obsessed”がバズって、音楽の作り方は変わった?
Ayumu:曲自体は好きだけど、シングルでは絶対に出さないような曲だと思ってたから 、今の時代にTikTokがあって良かったなと思って。反応を見て調子が良かったらリリースしよう、くらいの感じでその時は出してました。
―SIRUPの“LOOP”もバズった曲だけど、元はボツにしようとしてたんだっけね。
SIRUP:そうそう。今までのAyumuの曲はギミックが多かったけれど、“Obsessed”はそうじゃなかった。SNSでミニマムな曲がバズるのは、聴く人が反応しやすいからなのかな。
Ayumu:TikTokやInstagramのリールは、フルで聴くというより、「動画の後ろで流れている10秒くらいのものを聴く」っていう解釈が近いですよね。だから、ミニマムなサウンドで分かりやすい曲が伸びるのかもしれないです。
SIRUP:“Obsessed”はこれまでの「超かっこいいAyumu Imazu」とは違って「Ayumuくん~!」みたいな親しみやすい一面もあったし(笑)、歌われている内容にリアリティがあったから、ファンも喜んでくれたんじゃないかな。