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北村蕗からU-zhaan × 環ROY × 鎮座DOPENESSへ
まずはO-EASTで、DJ STYLISHこと鎮座DOPENESSのDJを聴いてから北村蕗のステージを見ようとduoへ移動したのだが、入場に手間取ってしまい、楽しみにしていた“Undercooled”のカバーを聴き逃す不測の事態に。大いに悔やまれたが、気を取り直し初めて目にした北村のパフォーマンスは噂に違わぬ内容だった。骨太のビートに心地よくバウンスする電子音、たゆたうような彼女のボーカルが、三位一体となって細胞に染みわたる。綿密に練り上げられたトラックと、即興で演奏されるジャジーなピアノのコントラストも心をざわざわとかき立てた。

後ろ髪を引かれる思いで中座し、再びO-EASTへ戻ってU-zhaan × 環ROY × 鎮座DOPENESS。ピッチを変えた複数のタブラ(右手で叩く、主に高音を担う木製の太鼓)でフレーズを奏で、それをループマシンでリフレインさせながらバヤ(左手で叩く、低音を担う金属製の太鼓)でビートを構築していくU-zhaanのプレイに、環ROYと鎮座DOPENESSがフリースタイルのラップを乗せる。



お互いの発する音や言葉に驚き、ときに笑いながらその場で「作曲」している3人の様子は、ユーモラスでありながらスリリング。まるで普段から交わしている何気ない会話が、そのまま楽曲になっていくかのようだった。
