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映画『はたらく細胞』レビュー 佐藤健が魅せる『るろ剣』の先のアクション

2024.12.13

#MOVIE

ドジで自己肯定感が低くても、不屈の精神を見せていく永野芽郁

今回は武内監督が「ちょっと抜けててかわいらしい主役。この人しかいない」と確信を持って永野芽郁にオファーしたそうで、なるほど「ドジだけどひたむきに仕事に励み、佐藤健演じるヒーロー(白血球)の激励もあって成長していく」赤血球役にピッタリだ。永野芽郁は『俺物語!!』や『帝一の國』などの漫画の実写映画化作品でも天真爛漫でかわいいヒロインにハマっていたこともあり、誰もが納得できるキャスティングだろう。

永野芽郁自身も作品の世界観を深く理解するために原作を熟読し、さらにアニメシリーズも見て研究し、「どんくさいけどかわいらしく見えるように、アニメの赤血球の(声優の花澤香菜の)声のトーンも参考にしました」とも語っている。周りでは仕事のベテランや有能な人材が多く、自己肯定感が低くなっても、なおもがんばるというその姿から勇気がもらえる人も多いだろう。

なお、劇中では楽しく明るい体内の世界も描かれる一方で、終盤ではかなり深刻な事態が待ち受けていたりもする。永野芽郁は映画『マイ・ブロークン・マリコ』でブラック企業に務める女性社員に扮したこともあり、その時に通ずるダウナーな感情表現、そこからの「不屈」の精神をもその演技で見せていたことにも感動があったのだ。

総じて今回の『はたらく細胞』は、実写映画化というアプローチに対して、ビジュアルやスケール感をこれ以上はないというほどに突き詰め、さらには佐藤健と永野芽郁を筆頭とした俳優陣の挑戦が見事に結実した作品だ。人間やその体内の強さを讃える物語としても胸に響くものがあった。ぜひ、大切な家族や友人とで、ご覧になってほしい。

『はたらく細胞』

■公開日:12月13日(金)
■出演者:永野芽郁 佐藤健 / 芦田愛菜 山本耕史 仲里依紗 松本若菜 染谷将太 板垣李光人 加藤諒 加藤清史郎 マイカピュ
深田恭子 / 片岡愛之助 / 新納慎也 小沢真珠Fukase (SEKAI NO OWARI) / 阿部サダヲ
■原作:清水茜「はたらく細胞」(講談社「月刊少年シリウス」所載)
    原田重光・初嘉屋一生・清水茜『はたらく細胞BLACK』(講談社「モーニング」所載)
■監督:武内英樹
■脚本:徳永友一
■音楽:Face 2 fAKE
■製作:映画「はたらく細胞」製作委員会
■制作プロダクション:ツインズジャパン
■主題歌:Official髭男dism「50%」(IRORI Records/PONY CANYON Inc.)
■クレジット:©清水茜/講談社 ©原田重光・初嘉屋一生・清水茜/講談社 ©2024映画「はたらく細胞」製作委員会
■配給:ワーナー・ブラザース映画
■公式サイト: saibou-movie.com
■公式X: @saibou_movie #映画はたらく細胞

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