メインコンテンツまでスキップ
NEWS EVENT SPECIAL SERIES

森山直太朗インタビュー 「素晴らしい世界」に直面した、父親と自分の死の淵を語る

2025.3.28

#MUSIC

旅路の果てに辿り着いた結論

―「旅の最後に辿り着いた場所は真っ白い世界だった」と映画にありましたが、エンドロールが真っ白だったのが、お父さんが旅立っていった世界を表しているみたいであり、森山さんの、ツアーの旅の果てに辿り着いた場所のようでもありました。

森山:両国国技館の舞台上で“素晴らしい世界”を歌っているときに、バンドメンバーが1人ずつはけていって、最後1人になるんですけど、その時、そうだな……公園の砂場でみんなで遊んでたのに、5時のチャイムが鳴ったらみんな帰っちゃって1人になるみたいな、そういう寂しさがあって。それで「あ、素晴らしい世界なんてないんだ」って改めて思いました。

ーそれは失望のようなものだったか、安心に近いものだったのか、どうでしょうか。

森山:まさに、絶望と安堵。「あー、よかったー」って。ないってことは、もう探さなくていいんだ、と思ったときに、ようやくさっき話していた「素晴らしい世界は自分の中にある」っていう感覚になれたんですよね。それで僕自身が、何かを手放せた。奇しくも舞台上もバックライトで、真っ白で。父親が生きて、死んでいくその時間と、自分が最後の舞台で過ごしている時間が、同じものだったんですね。

―そうやってお父さんと森山さんご自身が重なったからこそ、主題歌“新世界”は「父に書かされたような曲」ということだったわけですね。歌詞の<君に預けていくよ>という部分の<君>というのは、森山さんなのかな、と聴いていました

森山:いや、僕もそうだし、父が触れ合った全ての人にかかっているんじゃないかなと思っています。

―森山さんがお父さんから受け取られたことがあるとすると、どんなことでしょうか?

森山:こうやって父の話をするっていうことですね。つまり形あるものは全てなくなるんだけれど、人の記憶には残る。生きていくっていうことは儚いんだけれども、尊いものであるっていうことを、父親が最後、生き様でもって教えてくれたような感じがします。僕は父親と物理的には離れたけれど、亡くなってからは、不思議ととっても彼を身近に感じていますね。

映画『素晴らしい世界は何処に』

2025年3月28日(金) 2週間限定 全国公開

■監督:番場秀一
■出演:森山直太朗
■主題歌:『新世界』 森山直太朗
■製作:SETSUNA INTERNATIONAL
■宣伝協力:ユニバーサル ミュージック合同会社
■配給:アスミック・エース
2025年│日本│カラー│101分│ヴィスタ│5.1ch
(C)2025 SETSUNA INTERNATIONAL

オフィシャルサイト:https://subarashii-sekai-movie.asmik-ace.co.jp/

森山直太朗「新世界」

2025年3月28日(金)より先行配信決定!Apple Music、Amazon Music、Spotify、LINE MUSIC ほか各種サブスクリプションサービス / iTunes、レコチョクほか主要音楽配信サイトなどで配信開始!
https://naotaro.lnk.to/shinsekai

森山直太朗オフィシャルサイト:https://bio.to/naotaro_moriyama

RECOMMEND

NiEW’S PLAYLIST

編集部がオススメする音楽を随時更新中🆕

時代の機微に反応し、新しい選択肢を提示してくれるアーティストを紹介するプレイリスト「NiEW Best Music」。

有名無名やジャンル、国境を問わず、NiEW編集部がオススメする音楽を随時更新しています。

EVENTS