INDEX
ブラックだけじゃない。個性豊かなベルリンのストリートスナップ
「ベルクハイン」を筆頭に、ショーに訪れたゲストたちをキャッチし、スナップ撮影を決行。気温5℃を下回る真冬のベルリンの街並みは、ブラックやグレー、ブラウンといったダークカラーで溢れているが、『ベルリン・ファッション・ウィーク』では、レイヤードスタイルやオリジナリティー溢れるアクセサリーやバッグなどの小物使いなど、ディテールにこだわったスタイリングに注目して欲しい。

野暮ったくなりがちな真冬のレイヤードスタイルをスッキリバランス良く見せるだけでなく、mbyMのまだら模様のハラコジャケットをインナーに挟み、足元にも同じまだら模様のハラコのサボ(OBS)を合わせ、さらに、バッグまで無地のキャメル色のハラコバッグというオシャレ上級者にしかできない着こなし術。


ビッグショルダーが特徴的な「ポリエレガンス(PORI ELEGANCE)」のグレーのセットアップは、ディザスターなデザインながらクラッチバッグを合わせることで上品なパーティースタイルに。つま先にシルバープレートを施したボリューミーなフォルムが特徴的なバレンシアガ(BALENCIAGA)のシューズを合わせることで、足元も強調した存在感あるスタイルに仕上げている。

一見、マニッシュでやや強めに見えるスタイリングに、シルバーアクセサリーやバッグの装飾で女性らしさをプラス。片足だけブラウジングしたフラワープリントのカーゴパンツとブーツのバランスも良い。

同行者の友人たちのレッドとブルーのカラーコーデバランスも良い。ブルゾン、キャップ、サングラスにそれぞれトーンの違うブルーを取り入れた美しいグラデーションが見事。


パールのビーズがストライプ状に全体に施されたブルゾンを主役に、太めのバギーパンツで程よく主張。バックスタイルに加えたミニショルダーバッグが控え目ながら良いアクセントとなったブラックコーデのお手本。

「SF1OG」の撮影に来ていた日本人フォトグラファーをキャッチ。アジア人にはなかなか難しいバラクラバをキャップとバランスよく合わせたワンランク上のスタイリング。ホワイトがミックスされたブラックメッシュがブラックデニムに映える。アクセサリーとしても活躍できるバラクラバは、友人が手掛けるブランド「Three Forms Of The Light」のもの。

フリルをあしらったランジェリーショーツにブラックドットの白いタイツを合わせたアヴァンギャルドなコンビネーションながら、重厚感あるファーブルゾンとブーツで締めてクールな印象に。暗がりにも映えるビビッドなターコイズブルーの口紅まで計算された高度なテクニックを見せてくれた。

インターナショナルゲストとして『ベルリン・ファッション・ウィーク』に来訪してきた秋元 梢さんもキャッチ。『パリ・ファッション・ウィーク』の後にベルリンを訪れたようだが、『ベルリン・ファッション・ウィーク』に日本のセレブリティーが来てくれるのは非常に喜ばしい。
ベルリンに限ったことではないが、ショーに起用するモデルたちの多様性を重視している昨今。人種、年齢、性別、体型など一貫性を持たず、自由自在だ。ゲストたちも同様に多種多様な人種が目立ち、特にアジア人が多く見られたことは個人的にも嬉しい。VOGUEなど、アメリカからもファッション界の重鎮たちを招いた今シーズンだが、国際的な評価は得られたのだろうか?
新しいPRが取り仕切るショーやオンラインによるゲスト管理など、新たな試みを導入したが、その一方で機能していなかったり、会場が遠過ぎてショー開始時刻が大幅に遅れ、関係者からクレームが入るなど、波乱の展開もあった。まだまだ改善点が必要な『ベルリン・ファッション・ウィーク』だが、ベルリン独自のカルチャーが世界の目に触れることにより、ファッションシーンも世界基準へと発展していくことを期待する。