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福岡音楽都市協議会が担う役割とは?
野村:福岡音楽都市協議会の構成メンバーは、福岡市内で音楽関連事業を営む皆さんで、発起人は音楽プロデューサーの深町健二郎さんです。本業もジャンルも経歴も様々な音楽関係者が新旧幅広く参加していて、その中に僕みたいな、福岡のインディーズミュージックシーンにいる人間もいます。参加したい方が自薦で入れるシステムで、賛助会員になるとOTOJIROというサイトのデータベースに、自分の活動を登録することができるんです。そうすると、例えば福岡市内のホテルからミュージシャンを派遣して欲しいという依頼が来た時に、データベースを活用して適任者を派遣するというシステムになっています。

冨田:現在もほぼ毎週末、派遣の依頼が来ていますね。下は現役高校生から上は89歳まで、福岡を拠点に活動している幅広いジャンルのミュージシャンの方が登録されています。また、路上ミュージシャンに公的な許可を与えて音楽パフォーマンスをしてもらう『フクストライブ』という事業も行っています。

冨田:他の都市にもライセンス制度自体はありますが、『フクストライブ』の特徴は、公共施設だけでなく、民間の施設にもスペースの提供をお願いしていることです。それができるのは音楽都市協議会が法人格を持たない任意団体だからこそですよね。官民が連携して活動している組織だからこそ、何かやろうというときに俎上にあげやすい。程よくパブリック性のある組織という立ち位置が、功を奏していますね。