メインコンテンツまでスキップ
NEWS EVENT SPECIAL SERIES

「音楽都市・福岡」の可能性。アジアの玄関口からコライトで繋がる音楽と人

2025.2.28

福岡音楽都市協議会

#PR #MUSIC

行政と民間の距離が近いコンパクトシティ福岡だからできること

内田:オランダにはDutch Music Exportという国などが出資している機関が、オランダのインディー音楽の国際的地位の強化を目的として、アーティストの活動をサポートしています。韓国でも同様にコンテンツ振興院という機関があり、アーティストにも広く周知され、実際に使っているという話もよく聞きます。私たちレーベルとしても、そういった機関とアーティストの両者と話をしながら、ライブやショーケースのサポートができたらいいなと考えているところです。

野村:韓国やオランダでの公的な取り組みについて、冨田さんはどう思いますか?

冨田:そうですね。現在、日本の行政が行っている音楽支援は、どちらかというとクラシックや伝統芸能に偏っていると感じていて、ポップスやダンスミュージックなどカジュアルな音楽になると、アーティストマターもしくはレーベルマターという印象が強いのかなと思います。そういったなかでも福岡は、コロナ禍にいち早くライブハウスの支援を行うなど、全国的に注目された事例がある方です(※)。もちろんオランダや韓国のように、アーティストの旅費や、直接的な身入りになるような支援はできていないのが現状ですが。

※編注:福岡市は2020年5月から、市内のライブハウスや劇場などに対し、「緊急事態宣言に伴う事業継続に向けた文化・エンターテインメント事業者への支援」として無観客での映像配信設備等にかかる経費の支援を行った。

冨田息吹(とみた いぶき)
2000年福岡県生まれ。福岡大学人文学部歴史学科卒業。高校時代から収集するレコードを使った選曲活動を始め、並行して戦後福岡音楽史の研究に熱を入れる。大学在学中にDJとみじい(Tommy-G)として、福岡市を中心に、DJ や歌、執筆、ラジオ出演などの活動を始める。ナイトクラブ、キャバレーの箱バンをキーワードに、古今東西洋楽邦楽を再構築し、ネオ昭和的ワールドラウンジミュージックを奏でる「メル冨田とニュー大名クォーターズ」のボーカルを担当。福岡音楽都市協議会ではコーディネーター兼事務局員を務める。コライト企画「BEYONDERS」の2回目を担当。
https://mccf.jp

内田:オランダや韓国で支援を受ける際も、ローカルにどういったパートナーがいて、どのくらいのキャパシティでライブを行うのか、そういった情報は申請に必要ですし、そのお膳立てを行政がやってくれるわけではありません。そこを我々のような人間が橋渡しできればいいなと思うし、福岡音楽都市協議会のようなパブリックな組織が橋渡しをしている福岡はすごく面白いと思います。街がコンパクトで、行政と民間の距離が近いからこそできることかもしれません。

RECOMMEND

NiEW’S PLAYLIST

編集部がオススメする音楽を随時更新中🆕

時代の機微に反応し、新しい選択肢を提示してくれるアーティストを紹介するプレイリスト「NiEW Best Music」。

有名無名やジャンル、国境を問わず、NiEW編集部がオススメする音楽を随時更新しています。

EVENTS