INDEX
現地で見てほしい、173メートルの荒川大模型!
「川の博物館」には3つの日本一がある。一つは着けばすぐ目に入る水車。でかいです。全長24.2メートル。

もう一つは長さ21.6メートル、高さ5.04メートルの大陶板画(信楽焼)。川合玉堂氏の『行く春』という芸術作品。屋外に展示した日本画の大型美術陶板としては日本一の大きさだそうです。

そしてそしてこれがやばい!! 荒川大模型173!!!
荒川の源流(甲武信岳)から河口(東京湾)までの流れと本流沿いの地形を1000分の1に縮小して表現したもの! もちろん高低差も再現! やばい! 現地で見てほしい!!!

場内展示を見た後にこの模型を見ると、「いや~しかし本当にすごいなあ荒川」と思いますよ。何も言えてないのでレポートしてはゼロ点ということはわかっていますよ。けれどね、本当に思います、「いや~しかし本当にすごいなあ荒川」。「この模型作った人やばいな」とも絶対思います。まじ生で見るべき。


荒川の全長が173キロメートルなので、1000分の1にしても173メートルあるわけです。模型を見てるだけなのにちょっとした散歩になります。「ちょうどあのあたりが荒川が最初に曲げられたあたりかな」とか「ここからが放水路だね」とか、場内展示で得た知識を織り交ぜながら楽しめるのが最高に楽しい。
スケールダウンしてもなおやはり、放水路工事のスケールは半端じゃなくラージ、ヒュージだ。学芸員さんに思わず「明治の時代によくこういうことをやろうって人がいましたね。そして、本当にやった人がいたってのがやばいですね」と話しかけるとまさかの、というか予想外の回答が返ってきた。
「工事はパナマ運河建設に関わった日本人が指揮をしたそうです。マラリアなどの病気の心配もあるし、人種差別も酷かった時代に、なんの後ろ盾もなく単身でパナマへ勉強しに行ったそうです。仕事につけるかどうかもわからないまま向かったらしいです」。まじかよ。すごい人ってやっぱりいるな!
気になりすぎて、僕は帰宅後に本を買いました。『評伝技士・青山士の生涯:われ川と共に生き、川と共に死す』。古本で見つけて。本の内容はこのコラムからズレるから書かないとして、こうやっておもしろいことを見つけていく楽しみもあるよな博物館って! と思う次第。
みなさんも今後は荒川を眺めながらパナマを想ったりしてもロマンチックかもしれません。それではまた次回。
Summer Eye選曲による「川にまつわるプレイリスト」
博物館情報
埼玉県立 川の博物館
住所:埼玉県大里郡寄居町小園39
開館時間:9:00~17:00 ※入館は閉館30分前まで
休館日:月曜日(祝日・振替休日・県民の日・夏休み期間は開館)年末年始(12/29~1/3)
入館料:一般410円(240円) 学生200円(120円) 中学生以下無料
※()内は団体料金
※荒川わくわくランドとアドベンチャーシアター観覧は別料金