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NEWS EVENT SPECIAL SERIES
Summer Eyeの知るって幸せ

3つの日本一がある、川の博物館へ。じつはパナマ運河との関係もある荒川がすごい

2024.5.20

#ART

「知る幸せ」と書いて「知幸」。知ることや学ぶことの幸せ・喜びを体現するSummer Eyeこと夏目知幸が第5回目に訪れたのは、埼玉県にある川の博物館(通称かわはく)です。3つの「日本一」があるこの博物館で、川の圧倒的なパワフルさを実感します。

東京近郊に住む人なら知らない人はいない、「荒川」に焦点を当てた博物館

埼玉県立「川の博物館(通称かわはく)」に行ってきた!

僕の住む都内某所から車で1時間半くらい。関越自動車道花園インターを降りてほどなく大里郡寄居町にその博物館はある。一体どんなところなのか名前だけでは想像しづらいけど、東京近郊に住んでる人なら知らない人はいない川、荒川に焦点を当てた博物館でした。とっても身近な川だけど、いろいろ知って帰る頃にはパナマに思いを馳せることになるのでした……。

さて、話を戻します。ドラマ『金八先生』のオープニングの河川敷だったり、東京ディズニーランドへ向かうときに跨ぐ太い河口だったりでお馴染みの荒川ですが、かつては度々氾濫を繰り返す「荒ぶる川」でした。ちょっと想像しずらいっすよね。だって今はいつも相当ゆったりしている。眺めてると気持ちまでゆったりしてくる。温和だけど元ヤンキーの怖い大御所じいみたいだね。怒るとまだ怖い。

屋内展示ではそんな荒川がもたらした自然災害がどんだけ酷いもんだったのか、生命財産を守るために人々がどういうことをやってきたのかっていう歴史とかその技術について、また川を利用してどういった暮らしがこれまで営まれてきたかを知れます!

一番驚いたのは、さっき書きました僕のイメージの中にあるゆったりぶっとい荒川、あれって昔からあそこを流れたわけじゃないんですね。

展示室内にいる100年生きてるという猫が教えてくれました。「何度も何度も洪水を起こした荒川じゃったが、1910(明治43)年6月から8月、2か月にわたって断続的に大雨が降り続いてなあ。そりゃもうひどい被害じゃった! 東京の下町が水浸しになったんじゃ!」

100年生きているという猫と、その話を聞くねずみたち。荒川の歴史を教えてくれる

これをきっかけに、川幅500メートル、全長約22キロメートルの荒川放水路が作られることになった。工事は翌年の1911(明治44)年に始まり(スピード感あるな~)、約20年後の1930(昭和5)年に完成(お疲れ様です!)。

この放水路を荒川と呼ぶことになって、もともとの荒川と呼ばれていた川の方は隅田川という名前になったらしいです(もともと隅田川とも呼ばれていたけど、統一されていたなかったのを統一したよう)。

へ~。知らなんだ。

川のすごさ、パワフルさ、さらには人間のパワフルさを感じる

序盤、展示を見て思ったのはシンプルにやっぱ水ってすげー、生命を潤す力があるし、物理的に物を動かす力もある。めちゃくちゃパワフル。それが集まって流れているのが川なわけで、川ってすげー。そして、人間って自分の都合でなんとか環境を変えようとする生き物だよな~。ということ。そのパワーもなかなかすげーなと。ていうか博物館行くといつも思うけど、人間おもろい。人間がおもろいってことを教えてくれる博物館を作ってる人間もおもろい。

僕たちは水がないと生きていけない。だから、水が僕らのほうに流れてくれてないと困る。でも水が来すぎて溢れまくっちゃっても都合が悪い。なのでちょうど良くなるようにコントロールする必要がある。

「弁」という言葉が頭に浮かんだ。流れを止めたり、流れる量を変えたりする装置。この文字が「喋ること」を意味するのもかなりインタレスティングだ。考えてみると話すことも「流れをコントロールすること」と言える気がするな。そして、話すことというのは「何かを遠くへ運ぶこと」でもあるよな~、と、そんなことを考えていたら、鉄砲堰の実演が始まった!

鉄砲堰とは木材運搬のための人工のダム! 貯めた水を一気に放出する力で木材を下流へと押し流す装置だ。展示では大山沢にあった鉄砲堰を4分の1の縮尺で再現して、実際に水を使って実演をしていた! スクリーンに映される現地で撮影された映像&それに沿った解説を聞いた後、勢いよく水が流れるのが見れます。音も迫力あった。

博物館の場内展示で大々的に水が使われることはとっても珍しい。普通は展示物保護のために湿度を嫌う。これは川の博物館ならではでとってもおもしろかった。

重い水桶を担いでみる

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