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オカヤイヅミの「うちで飲みませんか?」

かわいしのぶと語る、カルチャーフリーランスのゆるいサバイブ術

2024.5.10

#BOOK

「自分が面白いと思うこと発信してたら、それを面白いと思う人がちゃんと近寄ってくる」

かわい:仕事でもそうだよね。私はそんなに器用じゃなくて、なんでもできるわけじゃないから、結果的に、一緒に面白いことをできる人たちと共演する時間が増えていったな。

オカヤ:かわいさんは、思いがけないところからいきなり「ベース弾いてください」って誘われることもあるんですか?

かわい:今はありがたいことに、私のことを知っている方から声かけてもらえているけれど。SUPER JUNKY MONKEYの時は、ひとつのバンド活動しかしていなかったから、ボーカルが亡くなってバンドが休止になったとき、自分が演奏する場所がなくなって。でも、いま弾くのを止めたらこのままベースを弾かなくなるなと思って、その時はね、誘ってもらえるものはとりあえずなんでもやろうと決めたのね。

オカヤ:うん。

かわい:その頃は「女の子のベースなら誰でもいい」とか「まだベース弾いてるの?」とか、ひどいお誘いもいっぱいあって。その人のことを何も知らないで、音も聴かないで誘ってくるっていうのは、私はちょっと失礼だなと思うんだけれど、でもそういうのも含め何でもやってたな。嫌な思いもしたけれど、いい出会いも沢山あったし、向き不向きがあることもよくわかったよ。

オカヤ:ああー、なるほど。私は、20代の頃は、会社員でデザイナーをやってたし、イラストも書けるし、自分のことを器用だと思っていて。

かわい:うんうん。

オカヤ:それで、ぜんぜん自分の作風じゃない受注仕事を頼まれても、こなせばいいと思ってたんです。クライアントからも安く見積もられてるし、こっちもクライアントを若干バカにしてるというか……よくないことなんですけど。ところが、そういう気持ちで仕事を受けると、全然上手くできないんですよね。その話を友達にしたら「何言ってんだ、お前は元々そうだろう」と言われて。

かわい:周りはみんな器用じゃないって知ってたぞ、と。

オカヤ:そうだったんだ! って。個性を生かすタイプの仕事をした方がいいということに、だんだん気づいていった感じです。で、そうした方が、「あなただから頼む」っていう仕事が来るようになるし。

かわい:昔、ある方から「自分が面白いと思うこと発信してたら、それを面白いと思う人がちゃんと近寄ってくるよ」と言われたことがあって、それは本当にそうだったなと思う。

オカヤ:本当にそうですね。結局「自分はこうです」っていう、ナチュラルな状態でいた方が、仕事もうまくいく。だから今は「私に頼んできたんだから、私がやりたいようにやっていいだろう」みたいな気持ちでいます。

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