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短期連載:『HOSONO HOUSE』再訪

細野晴臣とサム・ゲンデル初対面 『HOSONO HOUSE COVERS』の感想を語る

2025.2.5

#MUSIC

“恋は桃色“は「原曲より良かった」(細野)

細野:じゃあ、答えやすい質問を。“恋は桃色”はどういった環境で作ったんですか?

サム:楽器関連は高知県の小さいアパートで収録しました。残りのボーカルやオーナメンタルの要素は東京のホテルで録ったよ。

細野:どこでも録れるんだ。

サム:そうだね。実は当時レコーディング用のマイクが手元になかったから、1万5千円くらいの中古のマイクを下北沢のセカンドストリートで買ったんだ。久保田麻琴さんにマスタリングをしてもらったんだけど、「U47とかも渡せるのに、君が持ってきたこのマイクが良いね」って言ってもらったよ。

細野:歌詞はどうしたの? 凄く忠実に英語に訳しているでしょ。

サム:Googleで翻訳しました。

細野:本当に(笑)。そんなことできるんだ。

サム:実は最初にできあがったものを見たときに、あんまり満足できるクオリティではなくて。原曲を聴いていて「この部分はもう少し詩的な表現ができそうだな」と感じたところは調整しながら作詞しました。

細野:それにしては素晴らしい出来だなと思って。原曲より良かったよ。

サム:凄く光栄です。

細野:“恋は桃色”は50年以上前の作品なのでね。50年前はどうしていました?

サム:違う次元にきっといただろうね。その時からこのチャンスを待っていたんだよ。

細野:そっか、まだ生まれてなかったんだね。アメリカ生まれなんですか?

サム:そうです。カリフォルニア生まれ。

細野:じゃあ、その時代のポップスは沢山聴いていたんですか。

サム:そうでもないんです。小さい時は『SPACE JAM』(※)のサウンドトラックみたいなメインストリームの音楽を聴いていたけれど、ほどなくしてジャズの世界に足を踏み入れたんです。

※1996年に公開されたアメリカの実写アニメーションスポーツコメディ映画。

細野:ポップスが好きだったら、こうはならないよね。

サム:分からないよ(笑)。

細野:それでは“恋は桃色”を聴きましょうか。

配信ジャケットのアートワークもサム・ゲンデル自身が担当している。
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