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マンチェスターのクラブシーン
ーそうだね、あの時はパーティーってずっとああいうものだと思ってたけど、あれはあの時だけのものだったんだね。イビサでDJするようになって、次にマンチェスターのサンキースでやるよね? あれはいつ頃?
杉浦:2010年かな、もう15年も前なのか。
ーマンチェスターはどうだった?
杉浦:マンチェスターは最高だった。もちろんイビサは大好きだけど、マンチェスターは住みたいと思って家賃とか調べたもん、あのハシエンダ跡地のマンション(笑)。そんなに高くないんだよ、日本でタワマンに住むぐらいなら余裕でこっちだろうってぐらい。マンチェスターの街ってコンビニみたいにあちこちにノーザンソウルの7インチのショップがあるんだよ。それにチャラいやつが全然いない。俺がDJした時は2 Many DJ’sとジャスティン・ロバートソンが一緒で、彼らにしてみたらSUGIURUMNって誰? って感じだったんだけどHappy Mondaysのメンバーがみんなで来てくれて、こいつは何者なんだ? なんでマンチェスターのレジェンドが会いに来てるんだ? って(笑)。あの時は嬉しかった。
ーそうだよね、マンデイズが「スギよく来たな」って挨拶に来るんだもんね。
杉浦:別の時に俺がDJやる前日にクラブの水道管が破裂してパーティーが中止になったことがあって、クラブのスタッフが何ヶ月後にまた同じラインナップでやるから絶対来てくれって言うんだよ。それで本当によんでくれて、そういう男らしさがみんなにあって。マンチェスターって11月から12月にかけてやる『THE WAREHOUSE PROJECT』っていう大きなパーティーがあるでしょ。The Chemical Brothersがヘッドライナーで脇を固めるDJも全員ワールドクラスっていう日に、もちろんチケットは前売りで完売なんだけど、楽屋に行けるってことになって行ったんだ。イビサとかでも人が埋まるのけっこう遅い時間だったりするけど、マンチェスターはオープンと同時にフロアがパンパンなんだよ。バーで並んでてもさ、横入りするやつ絶対にいないし、なんなら、お前日本から来たのか? って譲ってくれたり奢ってくれるんだよ。それがヘルス・エンジェルスみたいなごっつい人だったりして(笑)、最高なんだよね。女の子がすごい露出の多い服とかでもナンパとか全くないし、マンチェスターはいちいちそういうことばっかりで気持ちが良かった。