11月7日(木)から10日(日)にかけて開催されるイベント『アートウィーク東京(AWT)』。会期中は、「買える展覧会」と銘打たれた「AWT FOCUS」や、映像作品プログラム「AWT VIDEO」など独自の企画が開催され、誰でも利用可能な無料のシャトルバスで、美術館やギャラリーなどの参加施設、プログラム会場を巡ることができます。
53ものAWT参加施設のなかから、ジャスティン・カギアット&ラファエル・デラクルズ『The Toys of Peace』展を開催中のタカ・イシイギャラリーを訪問したのは、シンガーソングライターのさらさ。
音楽活動のアートワークや、ライブ会場の装飾のディレクションを自ら手掛け、アートフェアへの出展経験も持つさらさが、アートに関心を持つようになった経緯や、これまでどのようにアートと触れ合ってきたのかを、展示を鑑賞したあとで、話してもらいました。
INDEX
2人展に期待する、偶発性から生まれる作品のエネルギー
─AWT参加施設のなかから、さらささんがセレクトしたタカ・イシイギャラリーで、『The Toys of Peace』展を観てきましたが、どうしてこの展示を選んだんですか?
さらさ:展示のメインビジュアルを見て、直感的に気になったんです。2人展だからこそ生まれる偶発性も面白そうだなと思って選びました。
─偶発性のある作品が好きですか?
さらさ:そうですね。私も曲を作るときに、トラックはトラックメイカーと作っていて、リファレンスや意見を出したりはしますけど、大体想像もしなかったものが返ってきて。誰かと一緒に作品を作ると、自分だけで完結するよりも、自分の限界を超えた面白いものができる瞬間があるんです。だから音楽以外でも、人と何かを作ることから生まれる偶発性やエネルギーには、きっとパワーがあるんだろうなと思います。
─インスタレーション形式の展示で、映像作品の方では、作家自身を投影したキャラクターが制作に追われている様子が表現されているとギャラリーの方がお話されていましたが、すごく共感していましたね。
さらさ:作ることに追われている様子が、めちゃめちゃ私だ、と思いました。1つの物語になっているわけじゃなくて、パッチワーク的にいろんな映像がつながっているような感じでしたけど、共感しすぎて、自分の中で意味が生まれてしまいました。
さらさ:ペインティング作品は、シンプルに色合いや絵の雰囲気が好みで。身近な感じがする作品でしたね。