『没後20年 ナムジュン・パイク|じゅげむ展』が7月19日(日)から11月23日(月・祝)まで東京・神宮前のワタリウム美術館にて開催される。
TVやビデオなどのメディアを初めてアートに取り入れ、「メディアアート」を創始したナムジュン・パイク。ワタリウム美術館の前身であるギャルリー・ワタリで初個展『ジョン・ケージに捧げる』を1978年に開催以降、数々の展覧会をギャルリー・ワタリにて開催してきた。『じゅげむ展』というタイトルには、時代を超越し常に変化し続けるパイクの作品たちが、落語の前座噺「寿限無」のように長く生き続けることを願い、次世代に伝えていくという思いが込められている。
没後20年の節目に開催される同展は、2階から4階の展示会場全てをパイクの作品で構成。2階は「森」をテーマに、同館の展示会場に合わせて作られた作品『ケージの森/森の啓示』を拡げ、フロア全体を生きた木々でできた森で覆うことで植物空間が展開される。森の中には、代表作『時は三角形』、『ロボットK-567』などの立体作品が織り交ぜられ、木々の中で流れる映像作品から自然と文明の相反する2つの共存が表される。
未公開のコラージュ作品や20点以上の平面作品、『TV植物』などブラウン管を用いた立体作品、そして発想の源であるドローイングが展示される3階は「縁」がテーマ。パイクは1984年に、世界同時配信で2500万人以上の観衆を獲得したサテライトアート『グッド・モーニング・ミスター・オーウェル』を発表。この作品によりビデオアートの可能性を広げたパイクは、縁について「“袖ふり合うも多生の縁”といわれるが、サテライトや双方向TVによって、今生の縁は何千倍に拡がった。」(『タイム・コラージュ』1984年より)と語っている。
4階では「心」をテーマに、壁に大きく映し出される蝋燭『ニューキャンドル』など「心」にまつわる作品を展示。「ココロ コロコロ」から始まる心を詠んだパイクの詩『for Mr. I & Mr. I』が、2階から4階の吹き抜け空間にLEDパネルで流される展示もあり、パイクの心が会場全体に届けられる。
関連企画として、7月20日(月・祝)にシンポジウム『パイクのVIDEA いろいろ2026』を東京・北青山の善光寺で開催。21世紀のアートの礎を築き、多くの作品と思想を遺したパイクについて語り、さらに未来を考える内容で、批評家・哲学者の浅田彰、メディアアーティストの落合陽一、メディアアーティストの八谷和彦の3名が登壇する。なお、同シンポジウムの受付は終了している。
同展に合わせ、2026年秋にはtwelvebooksから関連書籍が刊行される予定となっている。
没後20年 ナムジュン・パイク|じゅげむ展
2026年7月19日[日]- 11月23日[月・祝]
休館日:月曜日(9/21、10/12、11/23は開館) 開館時間:11 時より19 時まで
入館料:大人 1,500 円 / 大人ペア 2,600 円 / 学生(25 歳以下)・高校生・70 歳以上の方・身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳お持ちの方、および介助者(1 名様まで)1,300円 / 小・中学生 500円
主催:ナムジュン・パイク展実行委員会
植栽設計・施工:株式会社グリーン・ワイズ
展示協力:株式会社日本観賞魚サービス
機材協力:株式会社エキゾチカ/中川陽介/八谷和彦/ SEHWAN YANG
会場:ワタリウム美術館
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前3-7-6
Tel:03-3402-3001
Fax:03-3405-7714