開発好明による都内美術館初の大規模個展『開発好明 ART IS LIVE ―ひとり民主主義へようこそ』が11月10日(日)まで東京・木場公園の東京都現代美術館で開催されている。
キャリアの最初期となる1990年代より、日常生活や社会現象など身の回りの出来事への関心を起点に、コミュニケーションを内包、誘発する表現活動を続けている現代アーティスト・開発好明。その表現手法は、絵画、写真、パフォーマンス、インスタレーションの制作のみならず、日々のライフワーク、学校や地域でのワークショップなど多岐にわたる。
自分や友達に書いた手紙が1年後に届く『未来郵便局』や、「誰もが先生・誰もが生徒」を合言葉に授業を行う『100人先生』などにおいては、郵便や教育といった既存のフォーマットを模しながらメッセージの発信者と受信者の等価性を浮き上がらせた。また、被災地域の人々との関わり合いや現地での体験から、『政治家の家』をはじめ、福島でのプロジェクトも展開してきた。このような社会的な構造や制度、共同体、出来事に対する個人的な介入は、開発の活動の特徴のひとつとなり、「ひとり民主主義」と評されることになった。
開発の作品は美術館での収蔵や展示が前提とされていないものが多いため、30年以上にわたるその全貌を捉える機会は限られてきた。同展では、1992年にドイツで行われた『ドクメンタ9』でのゲリラパフォーマンスといった初期の資料、1995年から1996年にかけて日本を巡った『365大作戦』など初公開作品、そして近年の作品まで、約50点の作品やプロジェクトが紹介される。
また、100人のユニークな講師陣による、ユニークな授業を会期中100回行う『100人先生』をはじめ、ライブパフォーマンス、ワークショップなどを展示室内や講堂で日々多数行い、動きと変化、出会いと対話が起こる場が創出される。
企画展『開発好明 ARTIS LIVE—ひとり民主主義へようこそ』
会期:2024年8月3日(土)〜11月10日(日)
会場:東京都現代美術館 企画展示室 3F
住所:東京都江東区三好4-1-1(木場公園内)
開館時間:10:00〜18:00(入場は閉館30分前まで / 8月23日、30日の金曜日は21:00まで開館)
休館日:月曜日(祝日の9月16日・23日、10月14日、11月4日は開館)、9月17日(火)・24日(火)、10月15日(火)、11月5日(火)
観覧料:一般 1,500円、大学生・専門学校生・65歳以上 1,100円、中学・高校生 600円、小学生以下 無料、本人に限り会期中何度でも入場できる開発好明展パスポート 2,800円
※団体料金あり。
※本展チケットで「MOTコレクション」もご覧いただけます。
※小学生以下のお客様は保護者の同伴が必要です。
※身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方と、その付添いの方(2名まで)は無料になります。
※毎月第3水曜(シルバーデー)は、65歳以上の方は無料です。(チケットカウンターで年齢を証明できるものを提示)
※家族ふれあいの日(毎月第3土曜と翌日曜)は、18歳未満の子を同伴する保護者(都内在住を証明できるものを提示/2名まで)の観覧料が半額になります。
[サマーナイトミュージアム2024]8月23日・30日の金曜日は17:00以降の入場で、観覧料が2割引、学生は無料(要証明)
[学生無料デー Supported by Bloomberg] 9月7日(土)・8日(日)の2日間、中高生・専門学校生・大学生は無料(チケットカウンターで学生証を提示)