風変わりなお菓子教室を舞台にしたスイーツ・ヒューマンドラマ『バニラな毎日』(NHK総合)がいよいよ最終回を迎える。
美味しそうなスイーツが、毎週月曜から木曜の夜の癒しともなっていた本作。
店主兼パティシエの白井葵(蓮佛美沙子)と料理研究家・佐渡谷真奈美(永作博美)が営む“たった一人のためのお菓子教室”は、実はカウンセリング患者のための「サード・プレイス」であったが、本作が、自分にとっての心のサード・プレイスになった人も少なくないだろう。
そんな『バニラな毎日』のこれまでについて、主人公のひとりである佐渡谷の「関西のおばちゃんマインド」にフォーカスしながら、毎クール必ず20本以上は視聴するドラマウォッチャー・明日菜子がレビューする。
※本記事にはドラマの内容に関する記述が含まれます。あらかじめご了承下さい。
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今こそ私たちに必要な“関西のおばちゃんマインド”

平成生まれの主人公・結(橋本環奈)が、日本の朝をギャルマインドで「アゲ〜!」する朝ドラ『おむすび』(NHK総合)が放送されている今こそ注目すべきは“関西のおばちゃん”ではないだろうか。対人関係が希薄になりがちな時代だからこそ、なりふり構わず介入してくる“関西のおばちゃんマインド”が、私たちには必要なのではないか。夜ドラ『バニラな毎日』にて、台風のごとく現れたおばちゃん・佐渡谷真奈美(永作博美)がどんどん周りをエンパワメントする姿に、そんなことを思った。