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渋⾕で知るストリートアートの起源と未来 バンクシーやキース・ヘリングは転換点

2025.2.7

#ART

ストリートアートはローカルなもの

最後の展⽰空間では、⽇本を代表するアーティストの1⼈である⽇⽐野克彦の作品が登場する。会期中にはアーティストによる会場での新たなライブペイントも予定されているので、注⽬である。

⽇⽐野克彦『脳はダマせても⇄⾝体はダマせない#01』は、VR ゴーグルを装着したアーティストが仮想空間で⽴体的にペイントするさまと、現実空間で実のところ平⾯的にペイントが進むさまを併せて観る、という趣向の作品。ライブペイントの様⼦を収めた映像と⼀緒に鑑賞するのがおすすめだ。

⽇⽐野克彦は、この展覧会でストリートアートの未来の可能性を提⽰したい、という主催者の想いに賛同して急遽出展が決まったという。その未来の可能性の鍵となるのは、おそらく「地域性」である。

ダンボールを使ったアートで知られる⽇⽐野は、近年では⼟地やコミュニティに密着したプロジェクトを各地で開催し、アートを通じて⼈と地域が繋がれるような表現を追求しているという。そしてストリートアートの起源であるタグやグラフィティは、いずれ流れ去っていく⾃⾝の存在を、その時代や 場所に結びつけることに意味があった。そもそも街中に描かれていたことからして、ストリートアートとは根本的に「イマ×ココ×⾃分」の化学反応で⽣まれるローカルなものなのだ。社会に対して影響⼒を持つようになり、⾼い価値が与えられ、公共空間に積極的に組み込まれるようになっても、きっとそれは変わらない。だからこそ地域に寄り添い、社会課題の解決や魅⼒発信の道を探る⽇⽐野克彦のようなアーティストに、主催者はストリートアートの進化の先にあるひとつのモデルを⾒たのである。

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