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ドラマ『宙わたる教室』が一貫して伝えようとしていること

例えば「ここ」を「学校」でなく「ドラマ『宙わたる教室』自体」に置き換えてみてはどうだろう。本作は、誰をも受け入れる。教師や科学部の生徒だけでなく、科学部ではない生徒も、岳人が前に進もうとすることを全力で阻もうとする「過去」であるところの、元不良仲間の孔太と朴(阿佐辰美)の思いも寂しさも、すべて同列に描く。諦めずに前に進みたいと願う人たちの前に、常に道は開ける。第5話で麻衣が言ったように「大事なのは、自分たちが何をしたいか」だ。それがドラマ『宙わたる教室』が一貫して伝えようとしていることではないだろうか。 最終話である第10話の副題は「消えない星」。彼らの最大の目標である学会発表を経て、藤竹と科学部のメンバーの人生はどう動いていくのか。「身の丈」なんて気にする必要はどこにもない。藤竹に「その気にさせられた」彼ら彼女らがどこまでも高い宙へ、飛んでいく姿を見てみたい。
ドラマ10 『宙わたる教室』

最終話 12月10日(火)NHK総合 夜10:30~※通常より30分繰り下げて放送
公式サイト: https://www.nhk.jp/p/ts/11GMGMRG5V/