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「社会的なことを語る 」イベントだからできること
―今回2人が共演する『Grooving Night』はテーマが「『音楽・社会・人』をつなげる新しい音楽イベント」で、音楽ライブと社会問題についてゲストと語るトークセクションの2部制のイベントです。今まで3回開催してきて、SIRUPはどのような想いでこの企画のホストをしていますか?
SIRUP:始めた理由としては、社会に対して音楽以外の発信をした時、SNSだけだと伝わりづらいと思ったのがあって。『Grooving Night』ならライブがあるから、社会と音楽やライブがどれだけ繋がっているのかを重苦しくなく、メッセージが理想的な形で伝えられると考えました。それに、トークを通してゲストアーティストの考えを知って、今まで聴いていた曲の聴き方が深くなるという体験をお客さんに持って帰ってもらえたらなと思っています。
―日本だとアーティストが「選挙に行こう」と言っただけで「音楽は好きだったのに、政治と結びつけるのは残念」と言われたり、ライブのMCで社会的な話をすると「ライブは現実逃避だからリアルの話をしないでほしい」という人もいる。そういった中であえて「社会的なことを語る場です」と宣言することで、話せることが増えるよね。
SIRUP:社会的なことに関心があるリスナーが徐々に増えてきたタイミングでスタートしたのもあって、これからもっと大きな流れになればいいなと思っています。
―これまでの『Grooving Night』で面白かった話、記憶に残っている話は?
SIRUP:2回目の開催のとき、ショウくん(OKAMOTO’Sのオカモトショウ)がしてくれた 結婚の価値観の話は面白かった。結婚している人が結婚観の押し付けに関して語るのは、日本だとかなりレアだったと思う。例えば「嫁が家で待っているんだろう」とか「いつかは家族を持つんでしょう」みたいな、結婚している人に対しての周りが価値観を押し付けることに対して「それは人それぞれの選択でしょ」っていう話を、実際に結婚している彼が大勢の前で語れたこと自体に意義があったと思います(レポート記事:SIRUPとオカモトショウ(OKAMOTO’S)による、社会を変えるための対話。「答えがひとつじゃないことを前提に話すことが理想」)。

