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柴田聡子から26歳の自分へ。「どんなに孤独な時でも、3人チームで頑張っている」

2025.4.10

#MUSIC

愛犬&敬愛する叶姉妹から学んだ姿勢。「毎日を悔いなく生きれば将来への過剰な不安も無くなる」

タカノ:手紙には「不安もあった」と書かれていますけど、どういった部分に不安を感じていたんですか。

今の私でも、あなたの考えていたことは実はほとんどわかりません。
というか、何も考えていなかったのかもしれません。仕事も恋愛も将来も、
その場その場で対処する日々だったと思います。そりゃ不安ですよね。
余談ですがこの不安は、毎日ひたすら力一杯生きることで結構解消されます。
後々、飼っていた犬や、叶姉妹のおふたりの姿勢などからそれを学びます。
それが難しいけれど……。

柴田聡子の手紙抜粋(「#あの頃のジブンに届けたいコトバ」presented by FRISK より)

柴田:生活は不安定でしたし、生きていく上でのちゃらんぽらんさというか、計画性の無さや生活に対するイメージの欠如も不安でしたね。「これからどうなっていくんだろう」と思いながら過ごしていました。

Celeina:手紙には「飼っていた犬や、叶姉妹のおふたりの姿勢などからそれを学びます」とありますが、こちらは?

柴田:私は2頭犬を飼っていたんですけど、幸運なことにその子たちが最後の時間を生きる場面に立ち会えたんですよ。犬だから言葉は交わせないけれど、年老いたり病気で亡くなっていく時も、その子たちは毎日しっかり生きていて。ちゃんと起きて、食べて、寝ている中で、段々と食べれなくなって、死に向かっていく。自然に生を閉じていく様子の力強さに「こうやって生きれば良いんだ」と学ばせてもらったんです。

Celeina:叶姉妹のお2人からはどのような学びを得たんですか。

柴田:叶恭子さんは「死は怖くない」という旨をお話されていて。というのも、「毎日を特別」だと思ってやりたいことを力一杯やって生きているから悔いがないらしいんです。毎日悔いなく生きることって難しいけれど、恭子さんがおっしゃっていることは本当にその通りだと思ったんですよね。何十年後のことは全く分からないし、一日一日悔いなく生きれば将来への過剰な不安も無くなるかなと。

Celeina:本当に大事なことだと思います。コロナ禍を経て、未来は分からないとつくづく実感しましたし、過去も変えられない。だからこそ、今にフォーカスを当てて前に進んでいくというメッセージですよね。柴田さんは今もそれをモットーにされている?

柴田:そうですね。この前、叶姉妹のお2人と対談させていただいたんですが「大切な日の前に特別なフェイスパックを使います」みたいな話をしたら、「毎日が特別なのだから、すぐに使いましょう」ということをおっしゃっていて。そこから、スペシャルだと感じることでも気にせず日常的にやるようにしています。

Celeina:最近されたスペシャルなことは、何だったんですか。

柴田:少し方向性は違うかもしれないんですけど、以前東京国立博物館の東洋館でライブをさせていただく機会があったんですよ。その時は「こんな機会は一生ないだろうな」とも感じていたものの、いつだって特別なわけじゃないですか。だから、「今日は一生に一度の日だ」みたいな気持ちを消して演奏しましたね。

ライブ写真@J-WAVE×東京国立博物館「博物館でアジアの旅」 SPECIAL LIVE in 東洋館 featuring 柴田聡子(撮影:宮下太輔)

タカノ:毎日が特別であるからこそ、逆に気負わないというか。

柴田:そうです。大切な日はついつい気負ってしまいがちですけど、毎日が特別だと心構えていられたらと思っております。

タカノ:そういった心構えは、26歳の時には無かったんですか。

柴田:世の中への良く分からない文句みたいなものを抱えながらやっていましたし、そういう斜めから物事を見ている自分をあえて維持しようと思っていた節もありましたね。言うなれば「毎日が特別である」のような真っ直ぐなことからは距離を置こうとしていたんじゃないかな。

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