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ライブハウス愛に溢れるブッキング
2ステージのうち、メインステージに出演するKANA-BOONやキュウソネコカミなどは、1990年生まれの筆者が若い頃に神戸のMersey Beatや南堀江のSOCORE FACTORYといった関西のライブハウスで観た印象が強く残っているし、クリープハイプやw.o.d.だってそう。全国区の売れっ子が並ぶ中でもライブハウスの文脈が軸にあることは、『RUSH BALL』の特筆すべき精神だろう。こういった点は神戸の『COMING KOBE』や京都の『ボロフェスタ』と通じるが、それらが神戸・太陽と虎や京都・Live House nanoといったライブハウスを起点に広がっていったことを思うと、特定のライブハウスに紐づかない『RUSH BALL』の立ち位置は特異に思える。関西有数のプロモーターである主催のGREENSだが、ちょうどコロナ禍から『ライブハウスへ行こう!』と題して関西のライブハウスを訪れるYouTubeのインタビューシリーズを続けていることからも、関西全域の現場密着型の姿勢が根幹にあることがうかがえる。