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ライゾマティクスが表参道にAIを放つ 新作アート展示『recursive』をレポート

2024.9.25

#ART

真鍋大度いわく、AIの学習パターンは「レシピ」

ライゾマティクス主宰の真鍋大度

展示解説中、主宰の真鍋が、AIに学習させたライゾマ節のパターンのことを「レシピ」と表現しているのが印象的だった。なるほど、AIは冷蔵庫にあるものを使って、レシピ片手にアートを生成しているのか! ポトフ、肉じゃが、シチュー、カレー……さらにレシピ同士を自由に組み合わせることで、アレンジは無限大に広がる。そして料理研究家がレシピ本を出すのだと考えれば、ライゾマが自らの分身のような美意識を持ったAIを市場に放つことも、また納得である。

『Beyond Perception Model』が生成した作品たち

会場では、AIが生成した画像4枚を、アクリルパネルに出力した形で展示している。これらは真鍋が数万枚の中からセレクトしたベスト4なのだそうだ。しみじみと、このまま持って帰って部屋に飾りたいくらい美しい。ジェネラティブアート(※)というと、昔のPCのスクリーンセーバーのようなのっぺりした質感のものしか想像できなかったが、もはやAIはこんなものを生成できるのか、と驚いた。これはきっと、美意識の管理下で育ったブランドAIだからこそできることなのだろう。

※編注:コンピュータのプログラムによって作成されるアートの総称

細部に思いがけない風景が見えた気がして立ち止まる。おそらくそう意図されたものではないけれど、水たまりに反射する木立の姿に見えたこのポイントがお気に入りだ。油彩画のようなタッチや、溶ける色彩はぜひ近くで鑑賞してみてほしい。ちなみに、AIによる優秀作品の展示は会期中に展示替えがあるそうなので、前期、後期と足を運べばまた新しい出会いが期待できそうだ。

同・部分

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